拝見 写真家の機材

[防湿庫管理編]ふだん使用する機材は除湿剤とともに棚で保管…佐藤倫子さん

写真家の方々は、機材をどのように管理しているのでしょうか? 特別企画「【2020梅雨版】機材管理、保管時のポイントとは?」と連動し、当誌で執筆協力いただいている写真家の方々に防湿庫の中身や管理のコツを教えてもらいました。(編集部)

連動記事「【2020梅雨版】機材管理、保管時のポイントとは?」はこちら
Part1:防湿庫編
Part2:ドライボックス編

――機材の管理はどうしていますか?

以前は機材庫に入れて管理していたのですが、引越しを機にそれまで使用していた機材庫は実家のほうに移したんです。今使用している機材は大量のシリカゲルと共に自宅の棚に入れています。

――気温や湿度が高くなるこれからの時期、特別なことはしていますか?

さほど、特別なことはしてません。換気や防湿剤の交換に気をつけているくらいでしょうか。

ただ、住環境も要因としては大きいと感じています。といいますのも、マンションの比較的高層階に住んでいるのですが、あまり湿気を感じていないんですね。以前、一軒家に住んでいた時は湿度を気にしていましたけれども、今はそこまで気にならないんです。使い分けというわけではありませんが、住む環境にもよるのかなと思いますね。

――そこまで神経質に管理しているのではない、ということですね。

はい。普段から使っていればあまり気にしていないです。雨の時など、濡れた場合は別ですが(笑)。

――防湿庫は現状使われていないんですね。

先ほどお伝えしたとおり、以前は2つ使用していたのですが、今は使わないカメラのみを入れて、実家のほうに置いています。

――ふだんお使いの機材の様子をみせてください

以下の写真のように収納しています。一緒に入っているのは家人の懐かしの貴重なカメラです。防湿庫ではないのですが……、いいのでしょうか(笑)。

――理想の防湿庫とは? 防湿庫に求めることをざっくばらんに教えてください。

防湿さえしてれば、と思います。多くは望みませんが、カメラの取り出しがしやすいといいです。

基本、防湿庫は使用せずに、除湿剤を入れた棚を使用していますが、機材の重みに耐えられる引き出し式などがあると、取り出しの際にも扱いやすいのかなと思います。今使っている機材棚は、棚板が固定式なので……。

――今回の内容に関しまして、「これは伝えたい」という内容がございましたらお願いします。

デジタルになり、アナログほど神経質にならなくなった様に思います。気のせいでしょうか。

佐藤倫子

東京都出身。東京工芸大学短期大学部 写真技術科卒業。株式会社資生堂 宣伝部入社。退社後フリーランスに。写真家として都内中心に個展・グループ展を開催。企画からイベント、講座やセミナーなどへも活動。主に化粧品などの広告写真を撮り続けてきたことが基本となり、作品にも「美」のある写真をつくり続けている。また内面からの美しさも追求しており、太極拳のインストラクターの資格も取得。写真集に「HOPSCOTCHINGS」「知のフラグメンツ」。公益社団法人 日本広告写真家協会(APA)正会員。公益社団法人 日本写真家協会(JPS)会員。ニッコールクラブ顧問。