“商品写真の撮り方 完全ガイド”より

その5「木のテーブルで撮る」

この連載は、MdN刊「商品写真の撮り方 完全ガイド プロがやさしく教えるブツ撮りの手引き」(著者:鈴木知子)から抜粋しています。5回にわたり様々な商品写真の撮り方を紹介します。

商品写真の撮り方 完全ガイド プロがやさしく教えるブツ撮りの手引き(MdN刊。A5判224ページ。税別2,200円)

木のテーブルを使って撮影をするときは、木目を気にしながら被写体を配置するようにします。木目のある板は、継ぎ目や節が“悪目立ち”することがあります。被写体で隠すか、気にならない位置になるように工夫をしましょう。

○良い撮影例…木目のある天板を使って撮影しました。周りを暗く落とすように、トップからスポット光を当てています。影が暗くなるのでレフ板でコントロールしました。Canon EF24-105mm f/4L IS USM / マニュアル / F4 / 1/125 秒 / ISO100 / マニュアル
×イマイチな例…トップからの光が全体に回っているため、シックな雰囲気が出せていません。光を黒いボードでカットするなどの工夫が必要です
外部ストロボ1灯で撮影。グリッドでスポットの効果をつくっています。

Step 1 木目をどう見せるか考える

木目のある天板を使うときは、木目を考えて配置します。また継ぎ目や節などは、写真に撮ると気になるものです。継ぎ目ははっきりと斜めになるように使うと、画面に流れも感じ、きれいに撮ることができます。

節や天板にある傷などは“悪目立ち”するので、気になるものは被写体やフレームに入らないように配置しましょう。何もないところに節が写っていると、どうしても気になってしまうものです。節を効果的に見せるには被写体を上手にかぶせるようにします。

木目のある天板は、継ぎ目や節の見え方がポイントになります。どのように見せるかを考えて、被写体を配置します。気になる場所に被写体を置けば、簡単に木目や節を隠すことができます

Step 2 イメージフォトはどんなライティングでもOK

イメージフォトは、どのようなライティングでも問題なく、雰囲気重視で撮影してかまいません。どのように見せたいかは撮影者が決めることです。

ある程度被写体の詳細を見せる場合は、露出、ライトの位置、レフ板などで工夫をしましょう。全体に光が回ると、被写体をしっかり見せることはできるのですが、イメージフォトとしては弱い印象になってしまいます。光を部分的にカットするなど、ライティングで演出するようにしましょう。

光が回りすぎないように、ストロボに細かい目のグリッドをつけ、トレーシングペーパーでディフューズしています。最終的にはレフ板を使い、サイド面を明るくしています
天板の継ぎ目をまっすぐにして撮影しました。これでも悪くはないのですが、意外と気になるものです。継ぎ目の位置を意識するとすっきりまとめることができます
天板の継ぎ目を斜めにして撮影しました。継ぎ目とともに木目も斜めになるので、画面に流れが生まれます。視線の流れも変わるので意識をしておきましょう

Step 3 雰囲気をつくるライティング

特別な機材を使わなくても、雰囲気のある光をつくることができます。ここでは外部ストロボにハニカムグリッドをつけて撮影をしていますが、クリップオンストロボ用も市販されています。

グリッドは光が回りづらくなるので、スポット的な効果が生まれます。丸い光は得られませんが、黒いボードを使って光をカットすれば同じような効果で演出できます。

ライトと黒ボード、被写体の距離によって、境界の硬さが変わります。ライトに近づけるほうが、やわらかく、なだらかな境界になります。

ライトの前で黒いボードで光をカットし、背景を暗く落としました。カットをする黒ボードの角度によって暗くなる角度も変わります。好みのバランスになるよう微調整しましょう

POINT…光と影で主役を引き立たせる

背景を暗くすることで、被写体が強調されます。明るい部分に視線が向かうため、効果的な見せ方といえるでしょう。

暗い影が気になるときはレフ板を使って調整をしましょう。フレームに入らない位置で角度をつけながら明るさを決定します。

ライトの奥側を黒ボードで斜めにカットしました。簡単に背景を暗くすることができます

鈴木知子