RECOMMEND 8/EOS R8を使うべき理由
コンパクトなフルサイズを片手にモデルと離島を巡る——kanako
2023年4月20日 08:00
キヤノン「EOS R8」はフルサイズ機でありながら、小型・軽量で誰もが自由で快適に撮影できる1台。上位機譲りの最新AFや連写性能など、小さなボディながら、その表現力は∞(無限大)の可能性を秘めている。
さまざまなシーンで活躍する写真家たちが、それぞれに感じた「EOS R8」の魅力をレコメンド(推薦)する連続企画。
第4回は、陰影をテーマにした独自の世界観が魅力のポートレート写真家・kanakoさんによる離島を巡るポートレート。「EOS R8」の軽量さを生かしてモデルと2人だけで向かったミニマムな撮影旅の模様をお届けする。(編集部)
1995年、長崎県生まれ。2020年、Canon fotomoti×curbon主催の次世代発掘キャンペーンにて、次世代スターに選出。陰影をテーマとしたポートレートを中心に独自の世界観を演出する。雑誌やWebへの寄稿、写真教室など幅広く活動している。
ミニマムな装備で巡る離島ポートレート
EOS R8は、コンパクトなのに瞳トラッキングや高速連写性能を有し、機動力に優れたカメラだ。その速写性や機動力を生かしたくて、自転車で回れる小さな島を探した。向かったのは佐賀県唐津市の沖合にある神集島。
奈良時代には大陸に向かう船が風待ちで立ち寄ったとされ、その際に島で詠まれた短歌のいくつかは万葉集にも収録されている。モデルの女の子と2人だけで、自転車で島を巡って撮影する。そんなミニマムな旅の舞台にぴったりな神集島で、短歌を紡ぐように、私的で心象的なポートレートとスナップを写し出していった。
AFは瞳トラッキングでカメラ任せ! 自転車に乗った状態でも追いかけてくれる
瞳検出とトラッキング性能が優れているので、画面全域で人物を追い続けられる。自転車で画面の奥から手前に走ってくる状態でも追尾が続くのは驚きだ。従来のカメラでは、動く被写体を撮るとピントのズレが生じ、撮り直すことが多かったが、EOS R8ではそんなことはない。高速連写と組み合わせると、髪のなびき方まで細かくこだわれる。
RF50mm F1.8 STMは、とてもコンパクトな大口径標準レンズ。カメラとレンズ合わせて約621gと軽量なので、移動しながらのポートレートに最適だ。被写界深度が浅くてもピント面の解像力は保たれており、シャープな写りをしてくれる。
最短撮影距離30cmでクォーターマクロ(0.25倍)性能も有していて、近接撮影も得意。大口径レンズらしいボケを生かした表現や引きの風景的なポートレートはもちろん、身体の一部のアップまで撮りたいものを的確に写せる。万能レンズながら、カメラに装着してもまったくかさばらず、利便性にも優れている。
陰影を取り込んでドラマチックに描けるフルサイズ画質
最新のフルサイズイメージセンサーと映像エンジンのおかげで、微細な色彩のグラデーションを再現できるのが魅力的。陰影を取り入れてもまったく黒つぶれしない高い階調再現性のおかげで、積極的に影を取り込むことで作風に広がりを持たせることができた。肌の色みもしっかりと描いてくれる。
繊細な写りを小型カメラでかなえてくれる
軽さを取るか、性能を取るか。旅に持ち出すカメラに悩む人は多いのではないだろうか。私はいつも選べず4台ほど持ち歩くことも。でも、EOS R8はその両方を1台でかなえてくれる。軽いのに旅の前に思い描いていたシーンを確実に撮ることができた。操作ボタンもシンプルなので、すぐ手になじみ使いこなせる。
瞳トラッキングで、確実に人物にピントを合わせることができるし、電子シャッターによる最高約40コマ/秒の高速連写を使えば、狙った仕草も逃さない。EOS R8が常に撮影の手助けを常にしてくれるという感覚だ。
陰影を取り入れても滑らかな階調性を発揮し、その繊細な写りは私がテーマとする情景的なポートレートに最適。圧倒的な機動力を持つEOS R8は、旅に連れて行きたい、むしろ付いて来てほしいカメラだ。
モデル:こがあかり
協力:キヤノンマーケティングジャパン株式会社