デジカメドレスアップ主義:RX100ドレスアップコレクション

ソニーサイバーショットDSC-RX100
Reported by澤村徹

 ソニーのサイバーショットDSC-RX100が発売になって約3カ月が経過した。コンパクト機としては大型の1インチセンサー、大口径タイプのツァイスレンズを搭載し、名実ともの高性能コンパクトの人気モデルだ。GR DIGITALの登場以降、この手のカメラはドレスアップアイテムが各社から登場する。RX100は外付けファインダーやレンズフードこそ装着できないものの、ケースや貼り革キットなど、ボディまわりのアイテムが各社からリリース済みだ。今回はこれらのアイテムを使ってRX100をドレスアップしてみよう。

 


 

  • カメラケース:リコイル RX100 Gradient whiskey case
  • ストラップ:アルティザン&アーティスト ACAM-304(ブラック)

 まずはリコイルのケースをメインに据えてみた。このアンティークカラーはリコイルの十八番ともいえるスタイルで、キャメルレザーをグリーンで手染めし、その上からコーティングを施して強い光沢を放つ。RX100用ケースは、地のレザーカラーを活かしたGradient whiskey、グリーンを前面に押し出したLimited Greenの2タイプをラインナップしている。手染めのムラ感と強い光沢が印象深いレザーケースだ。デザイン面ではグリップ部分がダブルステッチになっており、ホールド時の滑り止めになっている。また、同テイストのストラップも用意しているので、セットアップでドレスアップしてもよいだろう。

 このスタイルではアルティザン&アーティストの組紐ストラップを組み合わせてみた。同社の組紐ストラップは定番商品のひとつで、ACAM-304は先端がループ状のひもになっており、RX100に直接装着できる。ストラップ自体はシルク製の上質な組紐だ。肌触りがよい上に、手首に巻き付けやすくて実用性も高い。

Gradient whiskey case(左)とLimited Green case(右)はともに1万4,800円だ背面は大きく開いており、すべての操作ボタンにイージーアクセスできる
付属のネジで三脚穴に固定する。サイドにフックボタンがあり、ストラップを付けたままケースの着脱が可能だ。アンティークカラーのネックストラップとハンドストラップをラインナップしている。
組紐ストラップは1万2,600円。カラーバリエーション豊富で、ケースとカラーコーディネイトを楽しみたい取り付け部はループ状になっている。RX100をはじめ、コンパクト機向けの仕様だ。

 


 

  • カメラケース:鳥井工房 RX100 エバレディケース ビルトイングリップタイプ(プエブロ・タバコ)
  • ストラップ:鳥井工房 Queアームパーツ(プエブロ・タバコ)

 2例目は鳥井工房のケースとストラップでまとめてみた。鳥井工房のエバレディケースは、どの機種用もひと工夫あるのが特徴だ。RX100用はビルトイングリップを採用し、実用性とデザイン性の両面で大きなポイントになっている。また、背面にはサムグリップがあり、前面のグリップと合わせてホールド感向上に貢献するだろう。RX100はミニマムサイズのカメラだが、これなら手の大きい人でも持ちやすいはずだ。サムグリップ部のホックボタンを外すと、側面のUSB端子にアクセスできる。ただし、このサムグリップが録画ボタンを隠してしまうため、動画をひんぱんに録る人は要注意だ。

 ストラップはケースと同色同素材のハンドストラップを組み合わてみた。このストラップはひも式ではないが、RX100用エバレディケースは側面にDリングがあり、ここに装着できる。テープ式や二重リング式のストラップも装着可能だ。

鳥井工房のケースは1万9,800円。写真のチョコレート色以外に、灰緑、黒をラインナップするほどよく盛り上がったビルトイングリップを搭載する。デザイン的にも印象的だ
サムグリップに親指をそえるとホールドが安定する。ホックボタンを外すと録画ボタンがあらわれるケースの両側面にDリングがあり、様々なタイプのストラップが装着できる
鳥井工房のハンドストラップは6,800円。ケースと同カラーをラインナップしている

 


 

  • 貼り革キット:Aki-Asahi Sony DSC RX100用貼り革キット(ディープレッド・リザード)
  • ストラップ:ユリシーズ スプートニク2(エクストラオリーブ)

 最後は貼り革とハンドストラップでカラーコーディネイトを楽しんでみた。Aki-Asahiの貼り革キットとユリシーズのスプートニク2は、ともにカラーバリエーション豊富な製品だ。オフィシャルサイトで種類を確認したところ、Aki-Asahiの貼り革キットは全19種類、ユリシーズのスプートニク2は全11種類となっている。これだけ多くの選択肢があれば、好みの配色が見つかるだろう。カメラは往々にして黒や茶で無難にまとめがちだが、あえて大胆なカラーコーディネイトを楽しみたい。

Aki-Asahiの貼り革キットは1,600円。前面下段のみを覆うスタイルだ。軍艦部のみの上部用貼り革キットも発売しているリアルレザーとビニックスレザー(黒シボ)をラインナップしている。型押しタイプが特に豊富だ
ユリシーズのスプートニク2は3,885円。シックな色からビビッドカラーまで、豊富なカラバリが魅力だスプートニク2はサイズ調整が可能だ。拳を通してから手首のサイズに絞り込んで使用する

 


 

 ひと頃、高級コンパクト機はホットシュー付きがトレンドだった。また、レンズアダプターを介してフードを装着するなど、クラカメ風ドレスアップのベースボディとして人気を集めた。しかし、RX100はホットシューやレンズアダプターがないため、その手のドレスアップは難しい。ケースとストラップでいかに魅せるかがポイントになるだろう。

 本機はグリップレスのフラットボディなので、ケース装着時に革の浮きが少なく、ジャストフィットですわりがよい。ケースの上からホールドしても、本体を直接握るようなダイレクトな感触がある。これはRX100ならではのアドバンテージといえるだろう。ストラップの取り付け部はひも式となり、テープ式や二重リングは直接装着できない。ただし、昨今のストラップブランドは取り付け部の変換パーツを用意していることが多い。手持ちのストラップを流用する際は、こうした変換パーツを活用するとよいだろう。



(さわむらてつ)1968年生まれ。法政大学経済学部卒業。ライター、写真家。デジカメドレスアップ、オールドレンズ撮影など、こだわり派向けのカメラホビーを提唱する。2008年より写真家活動を開始し、デジタル赤外線撮影による作品を発表。玄光社「オールドレンズ・ライフ」シリーズをはじめ、オールドレンズ関連書籍を多数執筆。http://metalmickey.jp

2012/10/9 00:00