コスプレ×ポートレート

単焦点レンズでも構図に変化を。少しの工夫で魅せる「GF80mmF1.7 R WR」/三橋くん(前半)

GFX100S II/GF80mmF1.7 R WR/80mm(63mm相当)/マニュアル(1/4000秒、F1.7)/ISO 400

アニメやゲームの世界に限らず、個々の世界観を表現するコスプレ。昨今では毎週全国どこかで何かしらのイベントが開かれてるほど人気だ。本連載ではコスプレ撮影に注目する。コスプレとポートレート撮影の素敵な関係を掲載していきたい。(編集部)

今回のモデルは、コスプレイヤーとして知られる三橋くん。スマートフォンゲーム「きのこ伝説」のWeb広告に出演しており、目にしたことのある読者も多いだろう。

普段からカメラを嗜む三橋くんは、ニコンZシリーズを愛用している。主に「Z5」に「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」と「NIKKOR Z 50mm F1.8 S」を組み合わせて使用しているそうだ。

主な撮影の楽しみ方は、ディズニーでのダンサーの写真撮影とのこと。華やかなパフォーマンスを捉えるのはもちろん、風景写真にも力を入れており、多彩な被写体に挑戦しているようだ。

<モデルプロフィール>

さて、今回は単焦点レンズでのポートレート撮影についてお伝えしよう。使用するレンズは「富士フイルム GF80mmF1.7 R WR」だ。

35mm判換算で63mm相当と50mmより少し長いが、似たようなカットが多くなりがちな焦点距離域ではないだろうか。今回は様々なバリエーションカットを撮影してきたので紹介する。

GFX100S II/GF80mmF1.7 R WR/80mm(63mm相当)/マニュアル(1/4,000秒、F1.7)/ISO 400

三橋くんはグラビアのモデルをしていることもあって、ポージングなどのバリエーションがとても豊富で、どんどん姿勢を変えて撮影を進めることができる。表情もアンニュイから笑顔まで多彩に撮ることができるので、同じような写真を量産しないように振り幅を多少意識して撮影に臨んだ。

GFX100S II/GF80mmF1.7 R WR/80mm(63mm相当)/マニュアル(1/4,000秒、F1.7)/ISO 400
GFX100S II/GF80mmF1.7 R WR/80mm(63mm相当)/マニュアル(1/4,000秒、F1.7)/ISO 400

シンプルなスタジオで単焦点レンズを使用すると、同じような構図になりがちだ。よく自分が前後に動いて構図を変えるというのは耳にするかと思うが、それに加えてモデルさんにも様々な姿勢をとってもらうことで、画面全体に変化をつけることができる。

立ち・座り・寝っ転がりを前後・左右・上下に、自分自身もくまなく動きながら、寄り引きを意識して撮影するという癖を付けることで、単調な背景のスタジオであっても表現にバリエーションを加えられる。

GFX100S II/GF80mmF1.7 R WR/80mm(63mm相当)/マニュアル(1/160秒、F2.0)/ISO 2000

ハウススタジオにはだいたい家具や小物などが結構置いてあるので、モデルさんのポージング自体にも変化をつけたい場合は小物を使ったりすることも多い。その場にどんなものがあるかを一度落ち着いて観察したあと、全体の撮影プランを考えるといいだろう。

GFX100S II/GF80mmF1.7 R WR/80mm(63mm相当)/マニュアル(1/4,000秒、F1.7)/ISO 400
GFX100S II/GF80mmF1.7 R WR/80mm(63mm相当)/マニュアル(1/4,000秒、F1.7)/ISO 400
清田大介

(きよただいすけ)写真家。APA(公益社団法人 日本広告写真家協会)正会員。「清田写真スタジオ」経営。商業撮影、雑誌寄稿、セミナー開催。国内外のコンテスト受賞多数。東京カメラ部10選2020。