フォトアプリガイド
PhotoToaster(iOS)
編集内容をプリセットに保存。自分好みに育てられる編集アプリ
Reported by 飯塚直(2014/6/28 09:00)
今回紹介する「PhotoToaster」は、プリセットによる簡易加工、そしてスライダー調整による詳細加工に対応した多機能編集アプリだ。編集内容を記憶してプリセットしておけるため、使えば使うほど自分好みにパーソナライズできるのが特徴だ。
価格は300円。試用バージョンは6.1.0。
「PhotoToaster」を起動したら、「Photo Library」あるいは「Camera」をタップして画像を読み込ませよう。
読み込み終わると、編集画面へと切り替わる。画面下部には各種編集ツールが、上部にはトリミングやリドゥ、アンドゥ、ブラシツールなどが並ぶ。
メイン機能となるのが「プリセット」だ。画面左下の切り替えアイコンをタップすることで、「Supreme」「Basic」「Deluxe」「My Presets」などに切り替わる。
特に「My Presets」には、本アプリの編集内容をプリセットとして登録可能。ヴィネットやエフェクトを追加し、コントラストなどの調整後に「Add New...」をタップすれば、編集内容を登録できる。
「調整」アイコンをタップすると、「Soft Light」といったプリセット編集値を表示中の画像に適応できるだけでなく、「調整モード」(スライダーモード)切り替えをタップすることで各種項目をスライダーによって調整できるようになる。
なお、スライダーウィンドウの右上には「オールリセット」アイコンがあり、タップすると編集した内容を遡ってオールリセットできる。画面上部の「リドゥ」(やり直し)と上手に使い分けよう。
また、編集ツールによってはスライダーが複数面に分かれていることがある。「調整」では3つの面に分かれており、左右のフリックで切り替え可能だ。
「エフェクト」も「調整」と同様に「プリセット」と「調整モード」に分かれている。
用意されたプリセットは19種類だが、調整モードを使って細かく指定したあとにプリセット登録しておけば、エフェクトプリセット数を増やすことができるというわけだ。
「My Presets」で登録しておける内容は、本アプリを使って調整した内容すべてが指定範囲となるため、例えばフレームの追加もプリセット内容に含まれる。純粋にエフェクトプリセットを作りたいなら、エフェクト項目だけを操作し、登録する必要があるので覚えておこう。
周辺光量落ちをシミュレートする「ヴィネット」も「プリセット」と「調整モード」に分かれる。
プリセットは四隅を暗くするだけでなく、明るくすることもできる。またボケ表現もプリセットされている。
「テクスチャー」に用意されたプリセットは、左右のフリックで切り替えられるだけでなく、カテゴリ切り替えアイコンをタップして、収録内容を切り替えられる。
また、他の機能と同様にスライダーによる調整に対応しているが、「テクスチャー」では強度調整がメイン。掛かり具合を強くしたり、弱くしたりできるわけだ。
「フレーム」には、3つのカテゴリ分けされたプリセットが用意されている。
「フレーム」にも調整モードが用意されているわけだが、これに限ってはプリセットよりも、調整モードからフレームを選択するのをオススメする。
というのも、プリセットでは選択画像にフレームを付加した形でサムネイル表示されるので詳細がわかりにくい。しかし、調整モードに表示されるのはサンプルなので、フレーム内容が拡大されわかりやすくなっている。
加えて、その場でスライダー調整できることからも、調整モードを使ったほうがよいだろう。
「ブラシ」ツールは、例えばソフトフォーカスなどを直接なぞって付加できる機能だ。
その性質からプリセット登録とは相性が悪いものの、画像の作り込みといった意味では重宝するだろう。
「PhotoToaster」は、読み込んだ画像内容をなるべく隠さないようにする配慮からか、調整モードが複数面に渡っているなど、画面の切り替え作業がとにかく多い。確かに選択できる機能が多く、プリセットも充実しているが、個人的には改善してほしいポイントだ。
一応、各機能とも統一したインタフェースを採用しているため、操作に戸惑うことはないというメリットもあるが、例えば調整モードで左右にフリックする際、誤タッチでスライダーが動いてしまうなど、なかなか使いにくい部分もある。
画像編集アプリとして、多機能であるというのは重要なメリットだ。任意の設定をプリセットしておけるので、機能拡張できるという点もよい。この点は特にアプリを複数使い分けるのではなく、絞って使うユーザーにとっては大きなメリットといえそうだ。