写真展告知

菅原一剛写真展:北海道

Leica Gallery Tokyo-Prostore Tokyo © Ichigo Sugawara

写真家の菅原一剛氏による写真展「北海道」が、東京および京都のライカギャラリーで開催される。ライカギャラリー東京およびライカプロフェッショナルストア東京は6月20日(金)から、ライカギャラリー京都は6月21日(土)からスタートする。

菅原氏が幼少期に離れたという北海道を舞台とする作品を展示。日高山脈を望む開拓の地で、人と自然が交わる静かな瞬間が、深いまなざしとともに写真に収められているという。

ぼくは札幌に生まれた。
と言っても、父の仕事の都合で2歳の時に引っ越してしまったので、北海道の記憶はほとんどない。
それでも、常にどこかで、北海道は特別な場所という思いが自分のなかにあって、引力のようにはたらきかけてくる。
北海道というと、雄大な大自然を思い描く人も多いかもしれないが、近代北海道の歴史は、原生林に覆われた厳しい環境のなかでの開墾という事業なくして始まらなかった。
農業画家として知られる坂本直行(1906~1982)さんは、十勝地方に入植する際、日高山脈がもっとも美しく見える場所を選んだと聞く。
そこを己の軸として、農業のかたわら絵画や登山、執筆活動に勤しんだ。
そしてぼくは、そうした大自然と対峙し続けている人びととの間に生まれる光景を、あたかも故郷を探すような気持ちで見続けている。

作家コメント

Leica Gallery Kyoto © Ichigo Sugawara

ライカギャラリー東京

開催期間

2025年6月20日(金)~9月14日(日)

開催時間

11時00分~19時00分

所在地

休廊

月曜日

ライカギャラリー京都

開催期間

6月21日(土)~9月14日(日)

開催時間

11時00分~19時00分

所在地

休廊

月曜日

作者プロフィール

1960年生まれ。大阪芸術大学芸術学部写真学科卒。早崎治氏に師事後、フランスにて写真家として活動を開始。1996年に撮影監督を務めた映画「青い魚」は、ベルリン国際映画祭にて上映される。
2005年ニューヨークのPace/MacGill Gallery にて開催された「Made In The Shade」展にロバート・フランク氏と共に参加。
同年、アニメ「蟲師」のオープニングディレクターを務めるなど活動は多岐に渡る。
2023年、植物分類学者牧野富太郎博士の植物標本写真を作品とした写真集「MAKINO 植物の肖像」(北隆館)を刊行し、高知県立牧野植物園にて企画展を開催。
2024年、写真集「DUST MY BROOM2」(赤々舎)を刊行し、韓国にて個展を開催。
大阪芸術大学客員教授。