写真展告知
石川直樹写真展:ASCENT OF 14 2001-2024
2025年6月7日 15:00

写真家の石川直樹氏による写真展「ASCENT OF 14 2001-2024 ~8,000メートル峰 14座への旅~」が、FUJIFILM SQUAREで8月29日(金)から開催される。
2001年のエベレスト遠征からスタートした8,000m峰14座登頂への挑戦。石川氏は2024年のシシャパンマ登頂をもって、14座の完全登頂を達成した。この23年間にわたるヒマラヤでの足取りを、大サイズのプリント約70点で振り返る内容になるという。
作品にはフィルムカメラ使用したものも含まれる。最初の遠征で撮影されたリバーサルフィルムをはじめ、それらの多くが初公開となる。
2026年5月15日(金)からは、富士フイルムフォトサロン 大阪での巡回展も予定している。
ぼくは確かにこれらの場所に立ち、写真に写っている風景を見た。これは理屈じゃない。ここにある写真群は、小手先の表現などではなく、まごうことなき自分の生の記録である。30年間にわたって地球上のあらゆる地域を旅してきた。中でも、ヒマラヤに通った日々は最も濃密な体験/経験として身体の奥底に沁みこんでいる。忘れるわけがないのだが、しかし、記憶はどうしても薄れる。両手で丁寧にすくった水は、それがどんなに大切な水だとしても、いつしか指の隙間からこぼれ落ち、最後には感触しか残らない。
忘れたくない。あの苦しさと喜びを忘れたくない。いくつもの出会いと別れを忘れたくない。だから、ぼくはつぶさに写真を撮った。ここにあるのは、自分が死ぬまで、暗闇を照らし続ける光源のような日々の記録である。
会場
FUJIFILM SQUARE 富士フイルムフォトサロン 東京 スペース1・2・ミニギャラリー
開催期間
2025年8月29日(金)~9月18日(木)
開催時間
10時00分~19時00分(最終日は14時00分まで/入館は終了の10分前まで)
休館日
会期中無休
主催
富士フイルム株式会社
後援
港区教育委員会
ギャラリートーク(参加無料、予約不要)
- 8月31日(日)13時00分~
- 9月8日(月)13時00分~
写真展開催記念 アーティストトーク(参加無料、要申込)
9月3日(水)18時00分~19時30分
作者プロフィール
1977年東京都生まれ。東京芸術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。辺境から都市まであらゆる場所を旅しながら、作品を発表し続けている。『NEW DIMENSION』(赤々舎)、『POLAR』(リトルモア)により、日本写真協会賞新人賞、講談社出版文化賞。『CORONA』(青土社)により土門拳賞、『EVEREST』(CCCメディアハウス)、『まれびと』(小学館)により日本写真協会賞作家賞を受賞。著書に、開高健ノンフィクション賞を受賞した『最後の冒険家』(集英社)ほか多数。最新写真集に『K2』(小学館)、『チョ・オユー』(平凡社)、『Nanga Parbat』(SLANT)など。