写真展

上田順平写真展「手紙」

(ニコンサロンbis大阪)

1998年11月28日。作者の母親は鬱病に苦しんで自らの命を絶ち、その10日後に父親は母親のあとを追った。父親にとって妻のいない世界など、生きる価値のないものだったのだろう。

作者は新しい家族ができて、子を授かり、やっと両親を振り返ることが出来るようになった。両親から貰ったものを確かめて、思い出して、「自分は新しい家族に何ができるのだろう?」と考える。答えは過去にあって、自分の中にある。それは作者自身のなかに、両親がいるということだ。そう考えると、作者は生きていてよかったなと思う。きっとこの手紙も届いているだろう。

カラー52点・モノクロ6点。

(写真展情報より)

  • ニコンサロンbis大阪(ニコンプラザ大阪内)
  • 住所:大阪市北区梅田2-2-2 ヒルトンプラザウエスト・オフィスタワー13階
  • 会期:2013年9月19日(木)~2013年9月25日(水)
  • 時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
  • 休館:無休

(本誌:武石修)