写真展告知

山下大祐写真展:描く鉄道。again

(MAG 南森町アートギャラリー)12月23日~12月28日

昔見たテレビで南米ペルーにあるナスカの地上絵を紹介するのに使われていた「幾何学的」という言葉。意味などろくに調べもしなかったが、私の記憶に残り続ける言葉である。ある日、鉄道を撮る理由を考えることがあった。そのとき頭に浮かんだのがまさにこの言葉だった。私は幼いときから鉄道に幾何学的魅力を見ているのかもしれない。そう思った。しかし鉄道のことを知るほどに、その背景には偶発的な自然があり、鉄道によって豊かなる人がいる。表裏一体の非幾何学の存在を見るのである。ナスカの地上絵にしても表面の砂を少し掘って描いたというではないか。空からずっとカメラを寄せていったとして、乾燥した砂の粒が見えてくるころには、もうその地上絵は幾何学的などとは形容できないだろう。
ようやくわかってきたことは、私が鉄道に感じる幾何学的魅力は相反するものを見出す面白さにあるということ。それを描き表現することの喜びである。

写真展情報

会場

MAG 南森町アートギャラリー
大阪府大阪市北区東天満2-10-16

開催期間

2021年12月23日(木)~12月28日(火)

開催時間

10時00分~20時00分(最終日は16時00分まで)

作者プロフィール

1987年兵庫県出身。
日本大学芸術学部写真学科卒業。2014年からレイルマンフォトオフィス所属。
鉄道広告、鉄道誌、カレンダー撮影などを中心に活動しカメラ誌等で連載執筆。鉄道を舞台に作品作りに注力している。
日本鉄道写真作家協会(JRPS)会員
2018年12月 個展「SL保存場」富士フォトギャラリー銀座
2021年2月 個展「描く鉄道。」オリンパスギャラリー東京

※名前の「祐」の字は旧字体「示」に「右」