写真展告知

相原正明写真展:Earth*rait~光彩の大陸 ・オーストラリア~

1988年パリダカールラリーに出ることを夢見て、砂漠を走る。

大陸を走るという経験を積むためにオートバイでオーストラリア大陸を一周した。そこで待っていたのは自分の想像をはるかに超越した世界だった。単に自然がすごいと言うよりも、生まれたばかりの地球の元気な姿に出会った。アウトバックと呼ばれる荒野で、1人でキャンプをしたとき出会ったのは、たんなる絶景ではなく、この地球の生き生きとした表情だった。まさに40億年生きている一生命体としてのこの惑星だった。大地で僕が見たのは、40億年の生命体が笑ったり、泣いたり、怒ったり、微笑んだりした地球のポートレイトだった。

それ以来オーストラリア大陸の虜になった。パリダカールラリーという目標よりも、この大陸を通じて地球のポートレイトつまりEarthrait(Earth+Portraitの相原造語)を撮ることが自分の人生の目標だと感じた。それ以来、オーストラリア全土を4WDで、トレッキングで、あるいはヘリコプターでくまなく撮影した。

成層圏のように碧い空大陸を覆う真っ赤な大地と奇岩群雪のように白い砂漠やビーチ世界中の緑を集めたような熱帯雨林や原始林。

そんな光と色の世界は写真家にとり、世界最高の宝石箱だった。ひとりでキャンプを張り、光と色を見つめ、太陽と心をシンクロさせ、月と語り合い、星に思いを寄せて、気がついたらこの大陸を30年撮影していた。

そして20代で、会社を辞め日本を飛び出した若者も気がついたら還暦。その人生の節目に、もう一度自分のもっとも愛しているオーストラリアのロケ地をピックアップし、改めて大地と向き合い撮影したのが今回の写真展。撮影はミラーレスカメラを初めて世に送り出したパナソニック社LUMIXカメラシステム。最新デジタル技術を使った撮影。過去に撮れなかった、光、色、時間そして瞬間を捉えることが来た。

そして今回はLUMIXミラーレス10周年と相原正明オーストラリア撮影30周年そしてオーストラリア大陸4億年のコラボ作品です。撮影地はこの30年で最も愛した場所タスマニア、西オーストラリア州キンバリー、ナラボープレーン、クィーンズランド州北部熱帯雨林を中心に行った。いわば、僕のオーストラリアのDearestな場所。

そしてほとんどの作品が画像処理をせずに撮って出しで、被写体の鮮度をダイレクトに皆様にお伝えする。自分の納得する光と影、そして色を、時間をかけて、大地と対話して撮らせていただいた。今回はカラーだけではなくモノクロームも力を入れて作品とした。つまり30年の集大成でもあり、新たなる30年への幕開けでもある、相原正明最新作Eartraitご覧いただければ、皆様の心の中に元気な地球の姿が残ると信じます。

写真展情報

会場

LUMIX GINZA TOKYO
東京都中央区銀座5丁目1-8 銀座MSビル2階

開催期間

2019年5月31日(金)~6月26日(水)

開催時間

11時00分~19時00分(最終日は15時00分まで)

休廊

月曜日

協力(順不同)

タスマニア州政府観光局、西オーストラリア州政府観光局、クィーンズランド州政府観光局、カンタス航空

プロフィール

1958年東京生まれ。 学生時代より北海道、東北のローカル線、動物、ドキュメンタリーを撮る。
1988年 8年間の広告代理店勤務に終止符をうち、オートバイでオーストラリア一周撮影ツーリングに向かう。それ以来、かの地の虜になる。オーストラリアを旅した距離は40万キロ以上。また、2005年には、タスマニア州にあるオーストラリア最大の写真ギャラリーThe Wilderness Galleryで日本人初の大型個展を開催。
いらい、2007年、2010年と3回の個展を同ギャラリーで開催。その作品が認められ、現在はFriend of Tasmania(タスマニア州観光親善大使)も務める。

個展は日本国内のみならず、ドイツ・ケルンフォトキナ、アメリカ、韓国と多数。「ちいさないのち」(小学館刊)をはじめ著書多数。
現在は風景作品のみならず、上方落語を中心とした日本の伝統芸能も撮影。