写真展告知

塚原琢哉写真展:国境 ポーランド国境を越えた国の日常

1989年カトリックと連帯が1つになって黒いマドンナのミサに巡礼しこの人々のうねりからポーランド民主化運動が始まった。(ポーランド)

私は1972年以来ポーランドと密接した関係を持ち、取材、発表を続けてきた。冷戦が終わって、ソビエト連邦から独立した国々は、EUに加盟していったが、今なを国境の監視を続ける国も有る。私は、ポーランドから陸路で国境を超えることが難しかった東欧に行くことを決意した。EUに加盟した国境の検問所は取り払われ、自由にヨーロッパを行き来することが出来るようになった反面、3つの国境検査は厳しかった。私はポーランドを取り巻く冷戦後の国境を越え、7カ国を取材して「国境」の旅は終わった。22年間に撮り溜めた作品の中には、冷戦下に置かれた緊張の記憶と、自由になった反面、二極化した社会に取り残された地域と小さな町があった。しかし、そこには貧しい中にも平和を願う人の姿を見ることが出来た。

展示点数 約160点(300×215mm)

塚原琢哉(写真家)

写真展情報

EUに加盟していないウクライナは広大な農業地帯であり、放牧と農業が生活を支えている。2008(ウクライナ)
ポーランドとベラルーシの国境を通過するのに8時間かかった。ベラルーシは依然として共産主義体制を維持している。街を見下ろすレーニン像がそれを象徴していた。2015(ベラルーシ)
十字架の丘にはカトリックの巡礼者たちが世界中からやって来て十字架を積み上げていく。2003年は十字架が凍りつく極寒の年だった。(リトアニア、カウナス)
ルーマニア革命の後、経済は落ち込み貧しさが蔓延している。しかし、人々の顔は明るく生活を楽しむ姿があった。2002(ルーマニア)

会場

六本木ストライプスペース
東京都港区六本木5-10-33 3階(ストライプハウスビルM、B フロア)

開催期間

2019年3月7日(木)〜3月17日(日)

開催時間

11時00分〜18時30分(最終日は17時30分まで)

休廊

会期中無休

作者プロフィール

1937 東京に生まれる
1959 日本大学芸術学部 写真学科卒業
1963 株式会社スタジオタックを設立
1967 個展「ある一つの世界」壱番舘画廊。’68、’70、シリーズ発表
スイス「カメラ」誌編集長アランポーター氏と交流 CAMERA 誌に「OneCertain World 特集
秦秀雄氏に師事、古陶器を撮影始める
1972 画家ガーベル・レホウビッチ氏の招きでポーランドを訪問
1974 アンセル・アダムス氏の招きで「ある一つの世界」展、カーメルサンセットセンターでブレット・ウエストン氏らと交流
ポーランド芸術 写真家協会の招きで「ある一つの世界」展、ポーランド12都市を巡回
1975 文化庁派遣芸術家在外研修員(第一回 真派遣)フランス、ポーランド
フランス、ポーランドのシルクスクリーン工房で写真を使った版画を学ぶ
1976 ヨーロッパ 写真連合ユローフォト会員となり、フロリス・ノイジュス氏らと交流
1978 APA 国際 写真展国際事務局長、海外写真団体と交流
1979 ポーランド芸術写真家ユニオン名誉会員となる
1980 世界写真年を提唱する国際会議出席(パリ ユネスコ)
1981 ストライプハウス美術館設立
1984 ポーランドのマリアイコンの調査、撮影開始
1985 オーストラリア写真家協会の招きで講演
1988 ポーランド、美術アカデミーにて講演
1990 ポーランド初の大統領レフ・ワレサ氏を取材
1991 「海原幻想」 写真陶板壁画大阪に完成
1992 アルゼンチンの美術クラブCAYCの招きでブエノスアイレスを訪問
アンデスにて「サボテン幻想」の撮影開始
1993 ストライプハウス美術館で公開講座「世紀末大学」開始
1996 リトアニアのオストラブラムの聖母イコンを最後に「マリア幻想」の撮影を完了
ローマ法王ヨハネ・パウロII 世に謁見しポーランドイコンのポートフォリオを献上
第14回世界批評家フォーラム、ブエノスアイレス国立美術館で講演
1998 「サボテン幻想」 撮影完了
1999 毎日新聞社より「101のマドンナ」写真集出版。序文はアンジェイ・ワイダ氏
毎日新聞社より「サボテン幻想」写真集出版
世紀末大学特 講座「聖母マリアと--- ミレニアム 塚原琢哉+日向あきこ」開催
2000 ウクライナ Liviv に旅行(ヴォイチェフ、マレック氏とウクライナ旅行
2004 廃墟の重工業地帯取材開始
2008 フォーラム・ポーランド 「ウクライナ講義とリサーチの旅」参加
「The Garden」庶民の愛する路地裏の自然観撮影完了
2013 クロード・モネの「水の庭園」ジベルニープロジェクト開始
2015 14年に渡る東欧(8カ国)の旅、国境を挟んだ中央ヨーロッパの取材完了
2016 遠山郷下栗の未発表作品のプリント開始
2017 信濃毎日新聞社より『60年前の記憶 遥かなる遠山郷』写真集出版
写真展「遥かなる遠山郷」ストライプハウスギャラリー
2019 写真展「遥かなる遠山郷」松本市メディアガーデン
写真展「国境」ストライプハウスギャラリー