イベントレポート

【PHOTONEXT2023】「GODOX」「JINBEI」からストロボ関連新製品、25年保存をアピールするSSDなども

フォトビジネスおよびプロフォトグラファーを対象としたイベント「PHOTONEXT 2023」が6月6日と6月7日にパシフィコ横浜で開催されている。主催はプロメディア。

プロフォトグラファーや写真館関係者などをターゲットにしたイベントで、プロ機材や写真関連商材が展示される。取材した初日は午前中から多くの来場者で賑わっており、セミナーもかなりの集客が見られた。

セミナーも大盛況
恒例のアウトレットコーナーも人気だった

素早く縦位置に変えられるアダプター

ケンコーブースでは、レンズアングルアダプター「ATOLL」を展示していた。6月末の発売を予定しており、価格は未定。アダプターの一方を三脚に、もう一方をカメラの底面に固定することで、望遠レンズの三脚座のように回して扱える。アダプター自体も360°回転する。

横位置と縦位置を素早く変えられるほか、雲台で縦位置にした際のような重心移動がない。重量は約100gで、機材は約2kgまで対応できる。リング自体はカメラやレンズに接触しないので、そのままレンズ交換も可能。カメラモデルに合わせて3タイプが用意される。

このようにセッティングする
そのままレンズを装着できる

ケンコープロフェショナルイメージング(KPI)はGODOXの新型トランスミッター「X Pro II」を6月に発売した。価格は1万6,280円。キヤノン用、ソニー用、ニコン用が用意される。

新たにBluetooth機能が搭載され、スマートフォンからのコントロールに対応した。加えて、よりよい条件の電波を自動選択する機能も搭載したという。

同じくGODOXでは新型のLEDライト「KNOWLED M300Bi」を近日に発売する。価格は未定。300WのバイカラーLEDライト。AC電源とVマウントバッテリーに対応する。新モデルではACアダプターとコントローラーが一体になったほか、ダイヤルの形状を見直して使い勝手を高めた。

各社のTTL調光に対応するストロボに新型

サンテックはJINBEIのワイヤレス対応クリップオンストロボ「HD-2MAX」を展示していた。6月12日に5万8,000円で発売する。1台で各社(OM SYSTEM、キヤノン、ソニー、ニコン、パナソニック、富士フイルム)のTTL調光に対応するのが特徴。

出力は80Ws。充電式バッテリーを採用し、リサイクルタイムがフル発光で1.3秒と速い。従来モデルから電池容量が増したほか、放熱性も良くなりフル発光で100回ほどの連続発光が可能という。背面は引き続きLCDのタッチパネルになっている。

付属の充電器がUSB Type-C端子になっているのもセールスポイントで、出先でモバイルバッテリーなどからの充電も可能とのこと。

HD-2MAXをソニー機で使用する場合は「ホットシューアダプターS」が必要だが、アダプター不要のソニー専用モデルも用意する。

ワイヤレストランスミッターの新型「TR-Q7II」も1万7,600円で同時に発売する。従来のダイヤル式からボタン式にして誤操作を防止したのに加えて、表示できるチャンネルが4つに増えた。

フィルターのシミュレーションもできる小型LEDライト

浅沼商会のブースではiFootageのアクセサリーを展示していた。目を惹いたのはカラフルな外観の小型LEDライト「Anglerfish RGBW Handy Light」。6月9日に1万1,990円前後で発売する。

スマートフォンアプリからのコントロールに対応する充電式LEDライト。自在に色を変えられるフルカラータイプとなっている。背面はマグネットでスチール面に取り付け可能。アプリでは200台までのライトを無線接続可能という。LEEやRoscoのフィルターの色を再現できる機能も搭載している。

アプリからのコントロールに対応
色温度別にフィルターをシミュレーションできる

またiFootageの自立式一脚の新シリーズ「COBRA 3」が展示されていた。上部のカメラネジの部分が片手で外せるようになったほか、横に出ている脚が長くなり安定性が高まった。カメラねじ部分を外すと同じタイプのポールを繋いで延長できる。

COBRA3 C180-P(雲台は別売)

シリーズのうちの「COBRA3 C180-P」は下部に撮影者の足で操作するロック機構が備わっており、簡単にフリーにしたり中立の位置でロックしたりできる。ポール部分は取り外し可能。6月9日発売で価格は4万150円。

撮影者の足でロックをリリースできる

フィルターをマグネット化できるアダプター

よしみカメラはレンズフィルターをマグネット式にするためのアダプター「Kaseマグネティックフィルターアダプター」を展示。6月中旬に発売する。67/72/77/82mmを用意する。

フィルターをねじ込まなくても瞬時に着脱が可能となる。レンズに装着するベースやフィルターに装着するマグネットリングなどからなる。フィルターはメーカーを問わず汎用的に使えるとのこと。組み合わせによってはフィルターを2枚重ねることもできる。マグネットのレンズキャップもラインナップする。

25年保存できる高信頼SSD

アルメディオのブースではVerbatimの高信頼性SSD「EVHX-T02TS」を展示していた。1月に発売済み。

容量2TBで5万円を超える価格だが、フラッシュメモリーにエラーレートの低い選別品を使うことで市販品の約2倍という25年以上の長期データ保存が可能という。高い信頼性が必要な撮影やデータのアーカイブ用途を想定している。

インターフェースはUSB3.2 Gen2。速度も速く、ライト/リードとも1,000MB/s以上ある。専用ソフトでライトプロテクトをかけられるほか、寿命判定もできる。保証期間は5年。

シネマカメラで直接記録する使い方を提案していた

寒色や暖色になるフィルム

写真フィルムを扱うかわうそ商店(EZOX)ではいくつか新しいフィルムが登場していた。

RETO AQUA 400
RETO GLOW 400

「RETO AQUA 400」は寒色系になるという35mmネガカラーフィルム。同じシリーズで暖色系になるという「RETO GLOW 400」もある。いずれも粗めの粒状感とのことだ。ともにデーライト、27枚撮り、ISO400で各2,490円。

1981年生まれ。2006年からインプレスのニュースサイト「デジカメ Watch」の編集者として、カメラ・写真業界の取材や機材レビューの執筆などを行う。2018年からフリー。