イベント告知

日本写真学会「第30回カメラ技術セミナー」が開催。講演と懇親会

新製品の開発背景、「カメラバカにつける薬」、第30回記念対談など

日本写真学会は、11月17日に「第30回カメラ技術セミナー」を東京都写真美術館1階ホール(恵比寿ガーデンプレイス内)で開催する。時間は10時〜16時35分。17時〜19時に懇親会も開催する。

参加費は正会員・賛助会員・協賛学協会員が1万円、学生会員は3,000円。非会員は一般1万,1000円、学生4,000円。記事末リンク先のWebサイトで参加申し込みを行う。申込期限は10月31日。

プログラム

・講演1:M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PROの開発……弓削一憲氏(OMデジタルソリューションズ株式会社)
OMデジタルソリューションズは2023年2月に、撮影倍率4倍(35mm判換算)の撮影を可能とした望遠マクロレンズM.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PROを発売した。小型軽量・高い手ぶれ補正性能・高速高精度全域対応AFにより手持ち撮影を可能とし、無限遠から4倍迄の全域で、高解像と色にじみ抑えた綺麗なボケを実現した。本講演では、開発背景、関連技術について紹介する。

・講演2:20-40mm F/2.8 Di III VXD(Model A062)の開発……阿部真悟氏(株式会社タムロン)
タムロンは2022年10月にフルサイズ用の大口径ズームレンズ20-40mm F/2.8 Di III VXD(Model A062)を発売した。本講演では小型・軽量を特徴とした本製品の企画と光学設計の変遷を紹介する。また、スマートフォンからのレンズ操作を可能とするタムロンの独自ソフトウェアTAMRON Lens Utility Mobileと本製品を用いた動画撮影のレンズワークについて紹介する。

・講演3:カメラバカにつける薬……飯田ともき氏(漫画家)
デジカメ Watchで連載し7年目になる漫画「カメラバカにつける薬」を描いている作者の視点から、この7年の間にカメラ業界がどのように変わったのか、どういう人達と関わるようになったのか、何を考えるようになったのかを案内する。時間があれば制作の裏話もしたい。

・講演4:RF5.2mm F2.8 L DUAL FISHEYE と EOS VR SYSTEMの開発……森健太朗氏(キヤノン株式会社)
2021年に発売したRF5.2mm F2.8 L DUAL FISHEYEとEOS VR SYSTEMは、VR映像制作を目的に開発された製品である。2つの魚眼レンズを備えた交換レンズとすることで、両眼視差を利用した画角180度の3D立体視VR映像の撮影を実現した。本講演ではこの交換レンズと、VR映像の制作・編集ワークフローの効率化を実現したEOS VR SYSTEMの特徴を紹介する。

・講演5:地球観測用光学センサ(カメラ)のしくみ 〜「だいち3号」搭載光学センサの例〜……早藤麻美氏(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)
先進光学衛星「だいち3号」(ALOS-3)は、広い観測幅(直下70km)と高い地上分解能(直下80cm)を併せ持つ、世界的にもユニークな特長を持つ光学センサを搭載した地球観測衛星である。2023年3月、残念ながら衛星はH3ロケットの失敗により失われてしまったが、その開発技術はぜひ今後のセンサ開発に引き継いでいきたい。ここでは、ALOS-3搭載の広域・高分解能センサの概要と開発について紹介する。

・講演6:第30回記念対談「この30年、カメラはどう進歩したか?」……山田久美夫氏(写真家)/豊田堅二氏(日本写真学会フェロー)
カメラ技術セミナーが始まってからの30年間は、ちょうど銀塩カメラからデジタルカメラへの移行期に当たる。各回のセミナーで採り上げられたカメラやその技術からいくつかピックアップし、それらの思い出を語ることによって、この30年間のカメラの進歩の足跡を振り返ってみたい。

日本写真学会 第30回カメラ技術セミナー