イベント告知

板橋区郷土資料館、特別展「板橋と光学(Vol.3)いたばし産のカメラたち」を開催中

アサヒペンタックスの設計図など初出展

ペンタプリズムの検査。写真はリコーイメージング提供(以下同)

板橋区郷土資料館の特別展「板橋と光学(Vol.3)いたばし産のカメラたち」が、12月12日から2021年3月21日まで開催される。開館時間は9時30分〜17時(入館は16時30分まで)。月曜・年末年始は休館。入館無料。所在地は東京都板橋区赤塚5-35-25。

「板橋と光学―フィルム発祥の地 光学王国―」(2008年)、「板橋と光学vol.2-国産35ミリ一眼レフ誕生の地・板橋-」(2010年)に続く展示。

戦前の志村地域には、東京光学(現トプコン)をはじめとする光学兵器の製造工場が集まりました。そこでは、測量用のレンズや銃に付ける照準眼鏡が製造されました。戦後、それらの技術は双眼鏡やカメラのレンズ製造に転用されました。昭和40年頃には、日本の主要な精密機器出荷額の多くを板橋区が占め、戦後復興や高度経済成長を支えました。国外での光学機器生産が増えると、付加価値の高い光学機器の製造に切り替わりました。

これらは、現在も「光学の板橋」として地域を支える重要な産業分野です。今回の展示では、“いたばし”におけるカメラの歴史を学び、光に関する技術やその面白さを紹介します。

特別展「板橋と光学vol.3 いたばし産のカメラたち」

今回も図録「板橋と光学vol.3-いたばし産のカメラたち-」(1,090円)を用意。郵送でも購入できる。同館Webサイトによると前回開催時の図録「板橋と光学Vol.2」も購入可能だが、2008年の「板橋と光学」は完売となっている。

なお、同展示に協力しているリコーイメージングによると、アサヒフレックスやアサヒペンタックス(AP)の設計図が今回初出展だという。同社が提供した図面は次の通り。

・アサヒフレックスIIA:総組立図、鏡箱部分組立図、シャッター機構部分組立図
・アサヒペンタックス(AP):総組立図、鏡箱部分組立図
・PENTAX K-1 Mark II:外観6面図

そのほかPENTAX関連では、旭光学東京工場(後の本社)におけるカメラ製造風景などの写真や、PENTAX K-1のカットモデルやスケルトン、双眼鏡の体験コーナーも設置しているという。

カメラの革貼り
レンズ検査
MTF測定
MTF測定
旭光学工業板橋本社
ペンタックス板橋事業所(HOYA株式会社当時)