フォトコンテスト

長野県で撮影した写真のコンテスト、「世界級リゾートへ、ようこそ。山の信州」2019秋・冬編が募集開始

テーマは「癒し・アウトドア」「歴史・文化・食」

都内の長野県アンテナショップ、銀座NAGANOで行われた授賞式の模様。中央はマウスコンピューター代表取締役社長の小松永門氏。

株式会社マウスコンピューターは、「『世界級リゾートへ、ようこそ。山の信州』フォトコンテスト2019秋・冬」を開催する。2019年9月1日〜2020年2月17日に長野県内で撮影した写真が対象。

同フォトコンテストの「春・夏」編に引き続いての開催で、テーマは「癒し・アウトドア」部門と「歴史・文化・食」部門の2つ。入賞者には同社製タブレット端末などの賞品が送られる。募集の詳細は下記リンク先を参照されたい。

「世界級リゾートへ、ようこそ。山の信州」フォトコンテスト 2019 秋・冬

前回は約1,700点の応募が

「秋・冬」編の開催に先立つ9月14日、前回2019年度「春・夏」編の表彰式と写真家の秦達夫さんによる撮影セミナーが都内で開催された。

「春・夏」編の応募総数は約1,700点。前回の約1,000点から大幅に増えている。審査を務めたひとりの秦さんは、「1,700点から選ばれるのはかなり狭き門で、実力のある作品が入賞しました。作品を見ると『長野県を楽しんでいる」という写真がたくさんありました。一般の方は信州に遊びに行って、それを記録するというスタイルだと思います。それだけに、どれだけ楽しんでいるのかが作品の良しあしにもつながっていると思います」と総括した。

「世界級リゾートへ、ようこそ。山の信州」フォトコンテスト 2019 春・夏 結果発表

表彰式では「癒し・アウトドア」部門と「歴史・文化・食」部門それぞれのグランプリ作品が発表され、受賞者が撮影の狙いなどを語った。

「癒し・アウトドア」部門のグランプリは片平和生さんの「ひかり降る」。片平さんは前回の「アウトドア」部門でもグランプリを受賞している。

「癒し・アウトドア」部門のグランプリ受賞者、片平和生さん(左)。
「癒やし・アウトドア」部門グランプリ 撮影:片平和生さん

「撮影したのは飯山市の小菅神社です。杉の巨木と1km以上続く石段があり、幽玄さ、荘厳さを感じる場所です。最初に行ったときに撮りたいと思ったのがまさにこの写真でした。そのあと、何度も通ってやっと霧が出て撮影できました。霧と光芒だけでも十分絵になりましたが、ここで人が通ったらと思っていたところに、人が降りてきました。実に良いタイミングで撮影できました」(片平さん)。

片平さんが使った機材はソニーα7R IIIとFE 24-105mm F4 G OSS。焦点距離は70mmほどで、遠近感を出すために絞りは開放にしたそうだ。今回は光芒を描き出すために2段アンダーに撮影。レタッチはほとんど行わなかったという。当日は6時から撮影を始めて、8時くらいにこの作品を撮ることができたとのことだ。

「歴史・文化・食」部門のグランプリはえりさん(授賞式は欠席)の「女子旅で渋温泉の歴史のある宿へ」。撮影地は下高井郡山ノ内町の宿、金具屋。ライトアップされた歴史的な建物の前でふたりの女性が談笑する様子を捉えた作品となっている。

「歴史・文化・食」部門グランプリ 撮影:えりさん

長野県は被写体の宝庫

表彰式の後は秦達夫さんによる撮影セミナーが行われ、長野県の撮影スポットとそこでの撮影テクニックを紹介した。

審査を務めた秦達夫さん。長野県をテーマにした撮影セミナーも行われた。

長野県でも標高2,500m以上の場所は9月25日頃からと紅葉が早く、多くの場所に車で行けるアクセスの良さがあるとのこと。

「乗鞍高原はシャトルバスで気軽に行けるため、私は紅葉撮影のスタート地点にすることが多いですね。9月25日以降になるとナナカマドも色付きが良くなります。山道を徒歩で下りながら撮影できるので、はじめの一歩としてオススメです」

撮影:秦達夫さん

「宝剣岳を望む千畳敷はロープウェイで登ることができるので、ここも撮影がしやすい。時間帯によって山に当たる光が変わるので注意しましょう。午後になると山の陰が落ちてきます。ホワイトバランスによって印象が変わるので撮影時に調整してみるのも良いでしょう」

撮影:秦達夫さん

「阿寺渓谷はエメラルドグリーンの綺麗な流れを見ることができて、木曽路の中でもおすすめです。車を止めるところが少ないので公共交通機関を使うなどすると良いでしょう。流れる葉を“ぐるぐる”に写すシャッター速度は10秒が目安。昼間はNDフィルターを忘れずに」

撮影:秦達夫さん

「美ヶ原の冬は霧氷を撮ることができます。また風で霧氷が舞う様も綺麗です。風が吹いてからカメラを構えたのでは遅いので、木の揺れ方を見て風を予想してスタンバイしておくのが撮影のポイントです」

撮影:秦達夫さん

「志賀高原の地獄谷では、温泉に入る猿が面白いですね。フォトジェニックなのでぜひ撮りたい被写体です」

撮影:秦達夫さん

その後、秦さんによるLightroom ClassicによるRAW現像テクニックが披露された。Lightroomは調整幅の大きいソフトだが、調整しすぎると写真をダメにしてしまうとのこと。できるだけ少ない調整で済ませるのが良い写真にするコツだそう。

紅葉の彩度を上げたいときには、HSLコントロールの「彩度」を使う。写真内をドラックして彩度を変えられるボタンを押して使うことで、その紅葉にあった色の成分が強調されるということだ。

また、眠い写真を直すには「かすみの除去」を使うと良いそうだ。その際露出が下がるので、併せて調整しておく。「コントラスト」を上げる場合は+10くらいにとどめておくのがポイントだそうだ。

そのほか、写真展などでプロのプリントをよく見て、自分がどういう写真にしたいのかの基準を持っておくことも大切とのことだ。

「世界級リゾートへようこそ。山の信州」フォトコンテスト2019秋・冬

募集テーマ

「癒し・アウトドア」部門
「歴史・文化・食」部門

入賞賞品

グランプリ:マウスコンピューター12型 2in1 タブレット MT-WN1201(各部門1名 計2名)
準グランプリ:iiyama製ディスプレイ ProLite X2888HS-2(各部門2名 計4名)

入選:長野県名産品詰め合わせ(「癒し・アウトドア」部門9名、「歴史・文化・食」部門3名 計12名)

選者

小松永門(株式会社マウスコンピューター代表取締役社長)
中村正人(長野県観光部部長)
その他、長野県にゆかりのある写真家2名を予定

応募締切

2020年2月17日12時(正午)

応募作品について

1)「募集テーマ」に沿った作品であること

2)デジタルカメラ、スマートフォンで撮影されたデジタル画像データ・単写真のみ

3)デジタルカメラマガジン記事等出版物、GANREF、マウスコンピューター、長野県などのホームページ、広告、ポスター、宣伝、スクリーンセーバーなどで使用しても問題のない作品であること