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菊池東太写真展「白亜紀の海 2」
(新宿ニコンサロン)
(2013/2/18 00:00)
この北アメリカの自然をテーマにした写真展は、2004年に「DESERTSCAPE」として発表以来、今度で5回目になる。この間作者は、アメリカ合衆国に10回撮影に行き、10万キロあまり走破した。9回目までは4×5サイズのポジカラーフィルムで撮り、最後の昨年(2012年)3月の撮影からはすべてデジタルカメラに変更した。
登場する風景はすべてミシシッピ川の西にある。東部にも何度も行ったが、東と西では明らかに別世界で、東は湿度が高く、緑も豊富。西はその逆で、ドライで岩がゴツゴツして緑は疎らだ。夏には湿度が10%をきることもたびたびある。そのドライな乾き切った自然、風景がなんとも新鮮だ。
あるとき作者は、撮った景色のほとんどが石灰石であることに気づいた。石灰石ということは、海だったのである。1億3500万年前から6600万年前、つまり白亜紀の時代に北米大陸は東西2つに分かれ、その間は数百キロ幅の広い海路になっていた。その海路がたびたびの地殻変動によって隆起し、北米大陸は一つの大陸としてつながり、徐々に現在の地形になってきたのだ。
当初は意識していなかったが、作者が今まで撮ってきた風景は、ほんの一部を除いて大半が隆起した大地で、かつては海の底にあった地形だということなのだ。
100cm×80cm 20点。
(写真展情報より)
菊池東太写真展「白亜紀の海 2」
- 会場:新宿ニコンサロン
- 住所:東京都新宿区西新宿1-6-1新宿エルタワー28階
- 会期:2013年3月5日(火)〜2013年3月18日(月)
- 時間:10時30分〜18時30分(最終日は15時まで)
- 休館:会期中無休