ナナオ、液晶モニター「ColorEdge」24型をリニューアル。ラインナップを一新


 ナナオは、ハイエンドユーザー向けの液晶モニター「ColorEdge」シリーズの新製品として、「ColorEdge CG246」「ColorEdge CX240」「ColorEdge CS230」を発表した。価格はいずれもオープン。



製品名画面サイズ発売日
ColorEdge CG24624.1型9月11日
ColorEdge CX24024.1型8月8日
ColorEdge CS23023.0型2012年末

 写真、CG、デザインなどのグラフィック市場向けハイエンドモニターで知られる「ColorEdge」がラインナップを一新。多様なニーズに対応するため、今回よりCG、CX、CSの3シリーズを設けた。6月27日に開幕した「PHOTONEXT 2012」で、ナナオが参考出品していた製品。

 専用キャリブレーションセンサーやキャリブレーションソフトの有無により、同モデルで複数のパッケージが存在する。



 画質面での進化ポイントは、見る角度によって変化する黒浮きの低減や、電源を入れてから表示が安定するまでの時間を短縮したこと。表示安定までの時間は従来の4分の1、約7分にまで縮めた。

 また、表示ムラ補正回路「デジタルユニフォミティ補正回路」に最新の回路を採用することで、画面均一性が周囲の温度変化、色温度や輝度の変更にも左右されにくくなったという。

 なお27型の「ColorEdge CG276」「ColorEdge CX270」を年末にかけて発売する予定。


ColorEdge CG246

 キャリブレーションセンサーを内蔵した上位モデル。厳密な色管理が求められるユーザー向けで、プロ写真家、プリプレス、3DCGなどが対象分野。EIZOダイレクトでの直販価格は15万9,800円。



 モニター下部に搭載されたキャリブレーションセンサーは、キャリブレーション時のみ現れる仕組み。モニター単体でのキャリブレーションが行なえる。

 また、以前に作成した調整目標に沿って、白色点、輝度、色域の再調整を自動で行なう「セルフキャリブレーション」も利用できる。再調整タイミングは月、週、使用時間で設定可能。調整目標は4つまで管理できる。

 液晶パネルはIPS。推奨解像度は、DisplayPortまたはDVIが1,920×1,200ピクセル、HDMIが1,920×1,080ピクセル。Adobe RGBカバー率97%、NTSC比101%の色域を実現している。

 視野角は上下左右178度、輝度は300cd平方m、コントラスト比は1,000:1。

 DisplayPort、DVI-Iに加え、ColorEdge初のHDMI端子を搭載。ただしディスプレイ本体にスピーカーや音声出力はないことから、扱えるのは映像信号のみとなる。デジタルカメラを接続しての撮影画像表示は可能。

 また、USBアップストリーム/ダウンストリームを2系統備える。従来は1系統だった。



 昇降128mm、チルト上30度の新設計のスタンドが用意される。

 モニター前面のボタンは中央から右側に移動。企業などでの一括管理を想定したキーロックも設定可能になった。

 外形寸法は575×417〜545×245.5mm。質量は約9.9kg。

 キャリブレーションソフト「ColorNavigator」と遮光フードが付属する。


ColorEdge CX240

 旧来の「FlexScan SX」シリーズの後継。今回からColorEdge系列に組み入れることで、統一ブランドでの展開を図る。プリプレス、アマチュア写真家、デザイン全般などの分野がターゲット。



 CG246と違いは、内蔵キャリブレーションセンサーの代わりに、「内蔵コレクションセンサー」を搭載していること。キャリブレーションには外付けのセンサーを必要とするが、外付けセンサーで測定した調整目標に沿い、定期的に白色点と輝度を自動で補正してくれる。

 液晶パネルはCG246と共通。入力端子類もシリーズ共通。

 販売形態は3種類。専用センサー(EX2)およびColorNavigatorが付属する「CX240-CNX」が10万4,800円。ColorNavigatorのみが付属する「CX-240-CN」が9万9,800円、ディスプレイのみの「CX240」が9万4,800円。(いずれもEIZOダイレクトでの直販価格)。

 いずれも遮光フードは別売となる。

 外形寸法はCG240と同じ。質量は約9.8kg。


ColorEdge CS230

 アマチュア写真家やイラスト制作などを楽しむコンシューマー向けのモニター。価格は未定。



 上位モデルと同じくIPSパネルを採用。解像度は1,920×1,080ピクセル。視野角は上下左右178度、輝度は300cd平方m。コントラスト比は1,000:1。

 CX240と同じくセルフキャリブレーションに対応する。

 入力端子、USBは上位モデルと共通。

 外形寸法は544×372.5〜526.5×245.5mm。質量は約7.5kg。

 EX2とColorNavigatorが付属する「CS230-CNX」、ColorNavigatorのみが付属する「CS230-CN」、モニター単体モデルの「CS230」をラインナップする。EIZOダイレクトでの直販価格は未定。


パネル保証を5年に延長

 従来のColorEdgeの製品保証は、モニター本体が5年または3万時間以内、パネルが3年間、輝度保証が3年間または1万時間以内だった。

 新製品からは、パネルの保証がモニター本体と同じく5年間/3万時間になる。

 また、今回から販路を拡大。これまでの直営ショップ、直販サイト、正規代理店販社(ColorEdge Advanced Dealer)に加え、同社が認定した量販店および量販店のECサイト(ColorEdge Advanced Store)で購入できるようになる。量販店の店頭でのデモなども行なわれる予定。

 その他、新機軸の製品として、高演色蛍光管を使用した蛍光灯スタンド「Z-208-EIZO」も8月末に発売するという。価格は未定。




(本誌:折本幸治)

2012/7/24 15:43