PHASE ONE、航空写真専用カメラシステム「iXA」など


 PHASE ONE(フェーズワン)は2日、航空写真専用の「iXAカメラシステム」と、デジタル複写用の「PHASE ONE iXRカメラシステム」を発表した。ともに日本では、5月からの出荷を予定する。

 どちらも、フェーズワンインダストリアル部門が開発製造する製品。


PHASE ONE iXA 中判デジタル航空写真カメラシステム

 中判デジタルカメラを中心としたカメラシステム。航空写真撮影に特化しており、画像取り込みから現像処理までのワークフローを用意する。

PHASE ONE iXAカメラシステム

 単独、または複数での使用が可能で、100マイクロ秒以下で同期した画像を取り込める。撮影後の同期作業が大幅に軽減されるという。

 また、フェーズワンSDKも用意。専用のアプリケーションインターフェースなどの開発も可能で、フライト中でもソフトウェア上でISO感度、シャッタースピード、絞りなどを設定できる。対応OSはWindows 7、Mac OS X 10.6以降。

 0661アルミニウム合金を採用。コネクターや配線も保護され、過酷な航空撮影の環境下でも優れたパフォーマンスを発揮するとしている。

 8,000万画素のiXA 180と6,005万画素のiXA 160をラインナップ。CCDサイズは、iXA 180が53.7×40.4mm、iXA 160が53.9×40.4mm。

 レンズマウントはPhase One 645。レンズはSchneider-Kreuznach複数台カメラ設定 高速同期レンズ、Phase Oneデジタルフォーカルプレーンレンズ。フォーカルプレーンシャッターの最高シャッター速度は1/4,000秒。

 記録メディアは、UDMA 6および7を含むCF Type I/II。インターフェイスとして、FireWireとUSB 3.0を装備する。

 感度設定はiXA 180がISO35-800、iXA 160がISO50-800。画素混合技術のSenser+を適用した場合は、それぞれISO140-3200、ISO200-3200に対応する。

 出力フォーマットはPhase One RAW。色深度は16bit。

 本体の外形寸法は120×114×128.5mm。質量は1.6kg。

 プロ価格は、iXA 180が693万円、iXA 160が630万円。


PHASE ONE iXR デジタル専用 複写カメラシステム

 美術品や古典籍などの複写撮影、高解像度画像が必要な産業用アプリケーションでの利用を想定したカメラシステム。

PHASE ONE iXRカメラシステム

 撮像素子の違いにより、iXR 180(8,000万画素)、iXR 160(6,005万画素)、iXR 140(4,000万画素)の3製品をラインナップする。機能制限はあるものの、Phase One P/P+デジタルバックも取り付け可能。

 Phase One 645マウントを採用。Schneider-Kreuznachリーフシャッターレンズ、Phase Oneデジタルレンズ、Mamiya 645 AFD/PROレンズが使用できる。

 フォーカス制御はマニュアルの他、ソフトウェア(Capture One、またはSDK使用ソフト)からのリモート操作が行なえる。対応OSはWindows 7、Mac OS X 10.6以降。

 記録メディアは、UDMA 6および7を含むCF Type I/II。

 外形寸法は128×147×62mm。質量は1.6kg(デジタルバック含む)。

 プロ価格は、iXR 180が588万円、iXR 160が525万円、iXR 140が336万円。

(本誌:折本幸治)

2012/4/9 16:23