新宿ニコンサロン、中筋純写真展「黙示録チェルノブイリ 再生の春」


 新宿ニコンサロンは、中筋純写真展「黙示録チェルノブイリ 再生の春」を4月12日から開催する。

可憐なタンポポの花が咲き乱れ、ヒバリたちは求婚のダンスをしながら空高く舞い上がる。朽ちかけた鉄条網をくぐり抜けてもそこには同じ春があった。
1986年4月。旧ソ連ウクライナ共和国で起こったチェルノブイリ原子力発電所事故。広島型原爆の数百倍もの放射性物質を世界中にまき散らした大惨事から、今年で25年がたつ。いまだに発電所の周囲30キロのエリアは人の立ち入りが制限され、放射能障害で多くの人々が病魔と闘っているものの、皮肉なことに自然は、底知れない回復力でソ連という国家が目指したユートピアの街を徐々に飲み込もうとしている。
20世紀に入って人類は、核というパンドラの箱を開けてしまった。核は人類に膨大なエネルギーを授ける代わりに、刃を向ける二律背反な存在である。核の刃を突きさされ、廃墟となった街は文明の抜け殻のようでもある。そして何事もなかったように、淡い緑の衣をまとう木々たち。この光景は警鐘なのか、それともレクイエムなのか?カラー約40点。
(写真展情報より)

  • 名称:中筋純写真展「黙示録チェルノブイリ 再生の春」
  • 会場:新宿ニコンサロン
  • 住所:東京都新宿区西新宿1-6-1新宿エルタワー28階
  • 会期:2011年4月12日~2011年4月25日
  • 時間:10時30分~18時30分(最終日15時まで)
  • 休館:会期中無休

(本誌:武石修)

2011/3/29 20:38