写真ビジネスイベント「PHOTONEXT 2010」の記者会見が開催


 プロメディア、写真感光材料工業会、日本カラーラボ協会、日本写真映像用品工業会は13日、フォトビジネス従事者向けのイベント「PHOTONEXT 2010」について、都内で記者会見を開いた。

左から日本映像写真器材協会の岡芳男会長、写真感光材料工業会の境裕之会長代行、プロメディア代表取締役の北島茂氏、日本カラーラボ協会の杉原和朗会長、日本写真映像用品工業会の中谷幸一郎会長テーマは「撮影マーケットとフォトビジネス」、「熱く燃える2日間」。前身であるスタジオ写真フェアから引き続き、ビジネスフェアであることを前面に打ち出す

 PHOTONEXT 2010は、2004年からプロメディアが開いていた「スタジオ写真フェア」をリニューアルするもの。新たに写真感光材料工業会、日本カラーラボ協会、日本写真映像用品工業会が主催団体として参加し、日本映像写真器材協会も特別協賛として参加。前回のスタジオ写真フェア2009から出展者数を約3割(121社)、出展小間数を約4割(285小間)、展示面積を約1.5倍(西3ホールから西4ホールに)とそれぞれ拡大。スタジオ写真、ウェディングフォト、コマーシャル写真、報道写真などの撮影マーケットや、写真機材用品販売、DPEといったフォトビジネスを対象とする。

 会期および会場は次の通り。

  • 会期:2010年6月29日〜30日
  • 会場:東京ビッグサイト西4ホール、会議棟
  • 開場時間:10時〜17時
  • 主催:株式会社プロメディア

 主催団体のうち、写真感光材料工業会、日本カラーラボ協会、日本写真映像用品工業会は、2009年までカメラ映像機器工業会(CIPA)と共催で「フォトイメージングエキスポ」(PIE)という総合イベントを催していた。しかしPIE2009をもってCIPAが離脱。CIPAは2010年3月、コンシューマーを意識した独自のイベント「CP+2010」の開催に至った。なおCP+2010において、日本写真映像用品工業会は協賛として参加している。

 一方、スタジオ写真フェアは写真ビジネスに沿った機材やソリューションの紹介を目的としており、PIEの発足以前に日本カラーラボ協会などが行なっていたラボショーやIPPF国際・プロフォトフェアに近い性格を持つ。

 展示会場内には、出展メーカーの各ブースに加え、センターステージ、第2ステージ、PRセミナー会場2カ所、ギャラリーコーナーなどを設ける。前回までの展示即売コーナーは「PHOTONEXTアウトレットコーナー」として充実させるという。

全体構成。展示会場の西4ホールと会議棟に別れている西4ホールの展示構成。会見時点で小間割りは未定だった

 センターステージでは、シンポジウムや基調講演を行なう予定。テーマとして「量販・流通・ネット販売に見る写真流通」、「携帯カメラの近未来」、「消費者の気持ち/月刊マリア&美少女図鑑」などを据え、それぞれのテーマで講師が登場するという。そのうち「ニューヨークのウェディングフォト最新事情」の講師として、アメリカのトップフォトグラファー、アンディ・マーカス氏を招聘する予定。

 第2ステージでは、日本カラーラボ協会の協力によるフォトブックの実例ノウハウや、日本写真映像用品工業会が協力する玉内公一氏のプロ機材解説などを実施する。

 また会議棟では、セミナーやワークショップを開催。「撮影ビジネスへのチェンジ」、「レディス・カレッジ」、「本格化するホームページ戦略」などの内容。公開セミナーではカメラ記者クラブの協力のもと、写真学校や大学に在席する写真部の学生を対象としたセミナーを準備中という。日本写真学会および日本カラーラボ協会がそれぞれ主催する有料セミナーも行なう予定。

 公募中の「ウェディングフォトアワード2010」の入賞作も、PHOTONEXT 2010で発表。作品展示も行なう。日本で最高峰、最大規模を目指すというウェディングフォト・コンテストで、審査委員長は写真業界から立木義浩氏、ブライダル業界から桂由美氏。締切は5月31日。

 プロ部門の金賞は50点と多く、プロメディア代表取締役の北島茂氏によると「プロのトップクラスの作品は優劣ではなく、個性やオリジナリティの違い。金賞の受賞をお店で消費者にアピールしてもらいたい。近年のウェディングフォトの素晴らしさをお客様に知ってもらいたい」との考えからという。

ウェディングフォトアワード2010の入賞作発表も行なう関連イベント「ウェディングフォト・フォーラム」も併催する

 さらに関連イベントとして「ウェディングフォト・フォーラム」も実施。アンディ・マーカス氏に加え、中国で人気の佳麗スタジオや、韓国からも講師を招く予定になっている。

 合わせて、日本写真館協会の共済事業である「家族の愛ぬくもり基金」に対し、PHOTONEXT 2010の売上の一部を基金に献金する。

 「アワードも基金も継続するので、消費者からより深い興味を持ってもらえる。趣味の人だけでなく、一般の人も結婚、出産、七五三、旅行などで写真を撮る。圧倒的なボリュームになるだろう。B to Bは業者同士だけでひっそりとやっているのではない。PHOTONEXTはずっと継続・発展する。会期はその中の2日間」(北島氏)

プロメディア代表取締役の北島茂氏写真感光材料工業会の境裕之会長代行

 写真感光材料工業会の境裕之会長代行は、「PHOTONEXTはプロフェッショナルショー、B to Bとしてやっていく。(コンシューマーだけでなくB to Bを包括していた)PIEの火を消してはならない」と表明。「出展者数が大幅に増加。本当の仕事はこれから始まる。中身でご評価いただいた。出展してよかった、来場してよかったといわれるような内容にしていきたい」と表明した。

 また、日本映像写真器材協会の岡芳男会長は、「スタジオ写真フェアのときは『見てもらうイベント』と受け取っていた。今回はチャンスを活かし、売る方向でいこうと期待させていただいている」と期待を述べた。




(本誌:折本幸治)

2010/4/13 18:20