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日本→海外の中古カメラ・レンズ需要は引き続き堅調
信頼性・真贋保証が海外展開を後押し eBayのレポートより
2026年8月31日 15:09
イーベイ・ジャパン株式会社は8月28日(金)、「2026年 第2四半期 越境ECレポート」を公開した。世界最大規模のオンライン・マーケットプレイス「eBay」における日本セラー(販売者)の最新販売動向を発表している。
eBayは世界190以上の市場で数百万人の買い手・売り手をつなぐECプラットフォーム。日本法人であるイーベイ・ジャパンは17年以上にわたり、国内セラーの海外向け販売(越境EC)を支援してきた。
今回の発表によると、取引額上位ランキングにカメラ関連商品が多数ランクインしており、「カメラレンズ&フィルター」が5位、「フィルムカメラ」が7位、「デジタルカメラ」が8位と健闘。主要な輸出カテゴリー全体を通しても「カメラ・写真機材」は「衣料品・ファッション小物」に次いで第2位を記録している。
会見に登壇した同社代表取締役社長の岡田雅之氏は、eBay本体が日本市場に高い関心を寄せているとし、その背景について「ラグジュアリー、時計、カメラといった日本に存在する商品の強さに加え、日本のセラーから買うという圧倒的な信頼性の高さがある」と説明。国内では買い手のつかない使用感のある商品であっても、海外では熱狂的なファンによって国内より遥かに高値で取引される現象が起きていると語った。
「Used in Japan」の信頼性
同社が同時に公開した「Used in Japan Report」では、生産国を問わず日本で大切に扱われ、適切に点検・管理・キュレーションされて海外へ届けられる高品質な中古品の価値を「Used in Japan」と定義。「Made in Japan」が“作る力への信頼”であるならば、「Used in Japan」は“価値を守り、見極め、次の市場へつなぐ力への信頼”であるとし、新たな輸出の柱として位置づけている。
レポートによると、日本のeBayセラーの73%が中古・リユース品を扱っており、中小事業者に限ればその割合は92%に達するという。2025年実績で日本から世界211の海外市場へ商品が発送されており、出品者の61%が新規参入セラーであることから、リユースが越境ECへの参入障壁を下げる重要な入り口になっていることが分かった。
カテゴリー別のトレンドとしては、カメラ・写真機材や時計、ブランドアパレルのほか、トレーディングカードやアニメ関連グッズなどのホビー領域が市場を牽引。また、リアルタイムで状態確認や商品説明ができる「eBay Live」(ライブコマース)を活用し、カメラ機材の魅力を動画で伝えるセラーの挑戦も始まっているという。
一方で、グローバルで強化される関税・輸入規制の多くが「大量生産・標準化された新品」を前提とした情報要件になっている課題にも言及。例えば製品のラベルが擦り減っていることも多い「1点物・小口・分散型」のリユース商流の実態に合わせ、リスクに応じた柔軟な制度設計を官民で対話していく必要性を訴えた。
信頼を可視化する「日本AGセンター」
高価格帯の中古品を取引する際、海外バイヤー側の不安要素となるのが「模倣品」や「状態の不一致」。eBayではこれらを解消するため、専門の鑑定士が実物を検査する真贋保証サービス「Authenticity Guarantee(AG)」を提供している。
日本国内には、eBayが戦略的投資として世界でも異例という拠点「日本AGセンター」を設置。セラーは国内の同センターへ配送するだけで、鑑定から国際配送、関税手続、さらには返品時のすり替え防止確認までをeBay側が無償で代行・サポートする。
現在、同センターの対象カテゴリーは「ハンドバッグ」「時計」「ジュエリー」の3分野に限定されているが、今後は「トレーディングカード」や「スニーカー」「ストリートウェア」などへも対象を順次拡大していく方針だという。
トークセッションに登壇した「ニューセラー・オブ・ザ・イヤー 2025」受賞者・株式会社HIVE Collectiveの佐藤直樹氏は、「海外のバイヤーの中には『日本のセラーからしか買わない』という人も多い」とコメント。AGサービスについても「圧倒的な安心の担保になり、返品やすり替えのリスク、国際配送の手間や費用負担がなくなるため、販売の大きな後押しになっている」と現場での絶大なメリットを語った。
なお、現時点でカメラや写真機材はAGサービスの対象外となっている。しかし、コンディションや動作状況の確認が取引を左右する精密機器において、こうした「第三者による評価・鑑定」の仕組みは、今後のリユースカメラ市場のさらなる発展に向けた好例と言えそうだ。









