【フォトキナ】東日本大震災の復興支援写真展「生きる」-Post-TSUNAMI-が開催


 既報のとおり、フォトキナ2012で写真展「生きる」-Post-TSUNAMI-が開催された。ここではその模様をお伝えする。

写真展の入り口5.1ホールへのエスカレーターを降りて行くと大きな作品が目に入る

 主催は公益社団法人日本写真家協会(JPS)。タムロンが協賛した。東日本大震災の復興支援事業として同協会が国内で開催した展示をフォトキナ会場で行なったもの。日本以外での展示は初めて。国内での展示よりも大きくプリントした作品も展示されており、多くの来場者が足を止めていた。

通路側に横2.7mの大判プリントを掲出した会場内の様子。2カ所で動画による説明映像も流していた
説明書きも日英独語で併記した震源や被災地の大きなマップも

 場所はケルンメッセのホール5.1。同ホールに向かうエスカレーターを降りたすぐ先に100坪以上のエリアを用意して展示していた。作品数は116点。「被災」「古里」「生きる」の3部構成で、被災前後の風景を比較した展示もあった。

多くの来場者が写真に見入っていた

 ケルンメッセ展示部長のマルクス・オスター氏は、会場に掲げた挨拶文の中で「来場者はもはや傍観者ではなく、震災を身近な出来事として感じる参加者となります。本写真展は、時代を証言する貴重な写真資料です。そして、多くの人が見るべき写真展です」と述べていた。

作品を写真に収める人の姿も目立った
被災したカメラの写真も石巻日日新聞の複製も展示してあった
英語版パンフレット。ドイツ語でも記載してある
フォトキナの会場となったケルンメッセ

 なお、同協会では写真集「生きる 東日本大震災から一年」(新潮社刊)を東京展に合わせて2月に刊行した。今回の写真展の作品も含まれている。

写真集「生きる 東日本大震災から一年」。B5判191ページ。価格は2,940円。




(本誌:武石修)

2012/9/27 19:36