ナナオ、暗部補正をリアルタイムで行なう23型液晶ディスプレイ

　ナナオは、暗部視認性向上技術「Smart Insight」を搭載した液晶ディスプレイ「FORIS FS2333」を7月13日に発売する。直販価格は3万9,800円。

　解像度1,980×1,080ピクセルに対応した23型のIPS液晶ディスプレイ。色域はsRGB相当。視野角は水平垂直とも178度で、液晶パネル表面はノングレア処理となっている。写真、ゲーム、Web動画など、複数のエンターテイメントを1台でまかなうコンセプトのディスプレイ。

　最大の特徴は表示画面内の暗部を自動的に調整して、視認性を向上する「Smart Insight」を搭載したこと。コントラストを維持したまま暗部を明るく表示することで、適切な明るさで撮影できなかった写真（露出アンダーや逆光など）を記憶に近い美しさで表示する。世界初の技術としている。

　従来のディスプレイでは、ガンマカーブをコントロールすることで暗部を補正していた。本機はピクセルごとに個別の明暗調整を自動で行なうため、白飛びや黒浮きなどの悪影響が生じない。

Smart Insightの効果例

　ゲームなどでも使用可能で、その場合は敵が見やすくなるといった効果が期待できる。実際に、プロゲーマーが所属するeSportsチーム「Fnatic」が開発に協力した。応答速度は3.4ms。表示遅延は0.05フレーム未満。

　Smart Insightは6段階から効果を設定可能。オフにすることもできる。補正範囲を全画面から動画のみに切り替える機能もある。

　カラーマッチングツール「Easy PIX」にも対応。もちろんカラーキャリブレーション環境で利用するには、Smart Insightを切る必要がある。

　その他、前モデル「FORIS FS2332」（2011年7月発売）から、超解像技術の「Smart Resolution」などを継承している。3色のカラーシートも前モデルから引き続き付属する。

3色のカラーシートが付属する

　新設計のスタンドは、60mmの昇降、25度のチルト、左右172度のスウィーベルが可能。上部に持ち手ハンドルを装備する他、背面用にケーブルホルダーが付属する。

　入力端子はHDMI×2、DVI-D×1、D-Sub 15ピン×1、音声×1。ヘッドフォン端子や音声ラインアウト端子も備えている。ステレオスピーカーも内蔵。

　外形寸法は545×390〜450×200mm。質量は5.4kg。

　なおナナオではFORIS FS2333の発売を機に、製品保証期間の内容を変更する。

　これまでは5年保証ながら、液晶パネルの保証は3年以内だった。今回から液晶パネルを含めて5年保証となる。

　具体的には、購入日から5年間かつ製品使用時間が3万時間以内。FORIS FS2333以外の機種には適用されない。