ペンタックス、19.5mm相当の645D向け広角レンズ「D FA645 25mm F4 AL [IF] SDM AW」

　ペンタックスは8日、中判デジタルカメラ「645D」用交換レンズ「D FA645 25mm F4 AL [IF] SDM AW」を発表した。近日発売としている。価格はオープンプライス。店頭予想価格は40万円前後の見込み。

D FA645 25mm F4 AL [IF] SDM AW

　645判のイメージサークルをカバーし、デジタルカメラでの撮影に最適化した工学設計を採用した「D FA645」レンズの第2弾。645Dに装着した際の35判換算の焦点距離は約19.5mm相当で、645フィルムカメラ装着時は約15.5mm相当の超広角単焦点レンズとなる。現行の645D用交換レンズとしては、もっとも広い画角が得られるとしている。レンズの開放値はF4。

　本体内部には、着脱可能なフィルター取り付け枠を内蔵。40.5mm径のC-PLフィルターと、ノーマルフィルターを付属する。取り付け枠を外部から回転できる操作リングを備えることで、C-PLフィルター装着時に偏光効果を容易に調整できるとしている。ノーマルフィルターは光学系の一部。ペンタックスでは、C-PLフィルター不使用時はノーマルフィルターの装着を推奨している。

フィルター取り付け枠	フィルター枠をレンズに取り付けているところ

　2010年5月発売の標準レンズ「D FA645 55mm F2.8 AL [IF] SDM AW」に引き続き、超音波モーター「SDM」を搭載する。645判のフィルムカメラで使用する場合はマニュアルフォーカスとなる。AF合焦後にMFでのピント微調整が切り替え操作なしで可能な「クイックシフト・フォーカス」も内蔵する。

　光学系には高性能非球面レンズを2枚使用。諸収差を補正するとともに十分な周辺光量と高い解像力を確保したという。また、レンズコーティングや鏡胴内部の反射防止材などもデジタル画像の特性に最適化した。

　コーティングにはエアロブライトコーティングを採用。均質な空気の隙間を持つシリアエアロゲルを主成分とすることで屈折率を低減し、従来のコーティングよりも光の透過率を向上したもの。前玉には、発油性のあるSP（Super Protect）コートを施す。

　レンズ内部に11カ所のシーリングを施し、防塵・防滴構造とした「AW」（All Weather）も備える。同じく防塵・防滴仕様の645Dと組み合わせることで、雨天、霧の中、水しぶきのかかる場所での耐久性・信頼性の向上を図る。

　レンズ構成は8群12枚。画角は645D装着時95度、フィルム645判装着時109度。絞りは9枚の円形絞り。最短撮影距離は0.4m。最大撮影倍率は0.11倍。フィルター径は40.5mm。サイズは90×140mm。重量hは1,070g。組込み式フードを備える。

付属のC-PLフィルター	645Dに装着したところ

レンズ構成図	外観線付きレンズ構成図