ギャラリー冬青、須田一政写真展「TOKYO B-side, around 1980」


 ギャラリー冬青は、須田一政写真展「TOKYO B-side, around 1980」を2月1日から開催する。

 1970年後半から1980年。高度成長期の終焉を過ぎ、その後に訪れる狂乱のバブルの気配を知る由もなかった頃。

 アナログテレビに映るピンクレディに子どもたちは釘付け、演歌も健在で、山口百恵や桜田淳子といったアイドルに少女の夢は膨らんでいた。振り返ってみれば、近年最も穏やかな時代、凪の時代だったと言えるのではないだろうか。

 当時40歳前後の私は、カメラを持っては東京の中心・周辺を歩きスナップを撮る毎日を送っていた。同時期の東京を後年「東京1980」という作品で発表したこともあり、今回の作品はB面とも言える。また、新宿・六本木など経済動向によって揺れ動く都市の姿をA面とするならば、その余波を被る多くの街や人の姿もB面と呼べるのかもしれない。

 A面を支える複合的なパワーはB面に存在し、そこにこそ見落とした何かが潜んでいるのではないかと思えるのである。(写真展情報より作者コメントを引用)

  • 名称:須田一政写真展「TOKYO B-side, around 1980」
  • 会場:ギャラリー冬青
  • 住所:東京都中野区中央5-18-20
  • 会期:2011年2月1日~2011年2月26日
  • 時間:11時~19時
  • 休館日:日曜・月曜・祝日

()

2011/1/14 12:52