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キャリブレーションツール「Spyder」が一新、ミニLEDなどにも対応

カラーターゲットなど付属する“25周年記念キット”も

Spyder Pro

イメージビジョン株式会社は、Datacolorのカラーマネジメントシステム「Spyder」シリーズの新製品を3月19日(水)に発売する。

従来の液晶パネルに加え、OLED、ミニLED、Apple Liquid Retina XDRなど、新しいディスプレイ テクノロジーに対応したモニター向けのキャリブレーションツール。

これまで展開してきた「Spyder X」などの製品名を「Spyder」に簡素化。測色器の機能を強化しただけでなく、ソフトウェアについても、追加モニターへの対応や、デバイスシミュレーションのターゲット先にiPhoneを増やすなどのの改修が行われている。

新モデルでは、ディスプレイ1台を対象とする「Spyder」と、複数のディスプレイに対応した「Spyder Pro」を用意。キャリブレーターの最大輝度は、それぞれ約750cd㎡、約2,000cd㎡。

PCとの接続には、USB Type-Cを利用。USB Type-Aアダプタも付属する。

どちらも、キャリブレートしたモニターを利用して、他のデバイスで写真がどのように見えるかをシミュレートする「Device Preview」(ベータ版)に対応する。

なお、従来モデルの「SpyderX Pro」では、ガンマ値が1.8、2.0、2.2だったのに対し、「Spyder」では、1.8、2.0、2.2、2.4、2.6と動画向きガンマが増加。

白色点(色温度)設定も「SpyderX Pro」の3点(5,000K、5,800K、6,500K)から、4点(5,000K、5,800K、6,500K、7,500K)と増えている。

加えて「Spyder Pro」では、「Spyder」よりも広い範囲で、ガンマ値(0.5~3.0)や白色点(3,000K~1万3,000K)のターゲット設定が可能。

Rec.709とRec.2020のビデオターゲットに対応するだけでなく、複数のプロファイル比較や色彩計、複数モニターの表示マッチング機能、ビジュアル微調整機能などが利用できる。

他にも、高輝度キャリブレーションやプロジェクターのキャリブレーションに対応し、カスタムプリセットの利用、キャリブレーションターゲットの作成などが利用可能。

Spyder

また、Datacolorの最初のSpyderキャリブレーターが25年前に開発されたことを記念したモデルとして、「Spyder Celebration Kit」も発売する。

同キットには、測色器の「Spyder」に加え、既存のカラーターゲット「Spyder Checkr 24」と、3次元設計の補正ターゲット「Spyder Cube」を同梱。さらに、金属製ケースを付属する。価格は3万8,800円。

Spyder Celebration Kit

Spyder

  • 最大輝度:約750cd/m2
  • 対応バックライト:OLED、ミニLED、Apple XDR/Liquid Retina、一般(ワイドおよび標準CCFL)、GB LED、標準LED、ワイドLED
  • ガンマ設定:5(1.8、2.0、2.2、2.4、2.6)
  • 白色点設定:5(5,000、5,800、6,500、7,500、native)
  • 明るさ設定:10(60、80、90、100、120、140、160、180、250、native)
  • 価格:3万2,800円

Spyder Pro

  • 最大輝度:約2,000cd/m2
  • 対応バックライト:OLED、ミニLED、Apple XDR/Liquid Retina、一般(ワイド及び標準CCFL)、GB LED、標準LED、ワイドLED、高輝度LED
  • ガンマ設定:無制限
  • 白色点設定:無制限
  • 明るさ設定:無制限
  • 価格:5万2,200円
飯塚直

パソコン誌&カメラ誌を中心に編集者として活動後、2008年からフリーに転向したフリーランスエディター。商業の大判プリンターから家庭用のインクジェット複合機、スキャナー、デジタルカメラなどのイメージング機器が得意。現在、1児の父。子供を撮影する望遠レンズと、高倍率コンパクトデジタルカメラの可能性を探っている。