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48MP第2世代センサーカメラを搭載した「iPhone 16 Pro/Pro Max」

半押し操作が可能な「カメラコントロール」ボタン 4K 120fpsにも対応

9月20日に発売されるiPhone 16シリーズ

アップルは日本時間の9月10日(火)、スマートフォン「iPhone 16 Pro」などの新製品を発表した。すべて予約開始は9月13日(金)から、発売は9月20日(金)となっている。

iPhone 16 Pro / iPhone 16 Pro Max

従来よりも画面サイズを大型化したiPhone 16 Proシリーズ。iPhone 16 Proはディスプレイサイズが6.1型から6.3型に大型化。iPhone 16 Pro Maxは6.7型から6.9型になり、iPhone史上最大の画面サイズとなった。

画面サイズが大型化したiPhone Proシリーズ

その分、外形寸法/重量はそれぞれ増加。Proは149.6×71.5×8.25mm/199g、Pro Maxは163×77.6×8.25mm/227gとなった。

価格はProが15万9,800円から(128GB/256GB/512GB/1TB)、Pro Maxが18万9,800円から(256GB/512GB/1TB)となっている。

AI機能である「Apple Intelligence」のために一から開発されたという触れ込みで、生成AIなどを活用した様々なAI機能を提供する。ただし、当面は英語のみで、日本語対応は来年となる。

チタンを採用した堅牢なボディを採用し、A18 Proチップを搭載したことで高いパフォーマンスと低消費電力を実現した。

新たに側面に「カメラコントロール」ボタンが追加された。カメラ起動ボタンとなり、ワンタッチでカメラが起動。さらにワンタッチで写真撮影、長押しで動画撮影が行える。触覚フィードバックと感圧センサーを備え、シャッターボタンのような感触を再現したという。

側面下にあるのがカメラコントロール

押し方によって「軽く押す」という操作も可能で、ズームモードが表示され、さらにもう1回軽く押すと露出補正や被写界深度などの設定が表示される。そのまま指をスライドさせるとズーミングや撮影設定の切り替えができる。

ボタンをスライドすると設定項目の切り替えなどができる

さらに年内には、この「軽く押す」が半押しのように動作し、ピントと露出を固定して構図を変えてから撮影する、といった撮影が可能になる。

メインカメラは3つのトリプルカメラで、前モデルとは異なり、ProとPro Maxでカメラに違いはなく、どちらも5倍望遠カメラを採用した。

カメラは3つ。ProとPro Maxで性能に違いはない

メインは有効画素数48MPの第2世代センサーで、従来よりも2倍の高速データ転送が可能。ProRAWやHEIF撮影時のシャッターラグがなくなるという。

レンズの焦点距離は24mm相当(35mm判換算、以下同)、開放F値はF1.78。第2世代センサーシフト式手ブレ補正を搭載する。ピクセルビニング時のピクセルピッチは2.44μm。

イメージセンサーの中心部を切り出すことで、12MPで光学2倍相当の撮影も可能。このときの焦点距離は48mm相当となる。この2つを組み合わせたのが「48MP Fusionカメラ」で、シャッターラグもなく暗所でも低ノイズで撮影できる、としている。

48MPの高解像度写真も撮影できることに加え、ピクセルビニングで12MPとして記録した広ダイナミックレンジ/低ノイズの画像と合成して24MPの画像を生成する機能も搭載。解像度と画質の両立を図れる。

48MPの超広角カメラも搭載。焦点距離13mm、F2.2のレンズで画角は120°、ピクセルピッチは1.4μm。

望遠カメラは12MPで光学5倍相当となる。焦点距離120mm F2.8のレンズで、レンズが4回屈曲するテトラプリズムを採用する。ピクセルピッチは1.12μm。

「フォトグラフスタイル」も搭載し、画像生成時に肌のトーン、色調、ハイライト、シャドウといった部分的な調整をリアルタイムで行い、色調やトーンなどのカスタマイズが可能。特定の色だけを調整するなど、様々なコントロールが可能になっている。

動画撮影では、4K 120fpsのスローモーション撮影に対応。A18 Proに搭載された新ISPによって4K 120fpsのDolby Vision動画でも1フレームごとにカラーグレーディングができる。ProResやLogで撮影して外部メディアに記録。PCなどでプロの編集を行うといったこともできるという。

iPhone 16 Proによる作例
iPhone 16 Proの超広角カメラの作例

フレームレートは撮影後に変更でき、新しい写真アプリから120fps、60fps、24fpsといった具合に変更できる。

なお、カメラコントロールはサードパーティーのアプリにも開放されるため、独自の操作を可能にする。

iPhone 16/iPhone 16 Plus

iPhone 16とiPhone 16 Plusはデュアルカメラを搭載。画面サイズは前モデルと同じiPhone 16が6.1型、iPhone 16 Plusが6.7型となっている。価格はiPhone 16が12万4,800円から(128GB/256GB/512GB)、iPhone 16 Plusが13万9,800円から(同)。

iPhone 16とiPhone 16 Plus

メインカメラは有効画素数が48MPで、レンズの焦点距離は26mm(35mm判換算、以下同)、F値はF1.6。第2世代センサーシフト式手ブレ補正を搭載する。ピクセルピッチはピクセルビニング時に2μm。

カメラは2つ。後述するように横に2つ並ぶデザインになったため、空間ビデオなどの撮影に対応した(iPhone 16 Proシリーズはもともと対応済み)

同様にセンサーの中心部を切り出し、12MPで光学2倍相当の焦点距離52mmでの撮影に対応。ピクセルピッチは1μm。従来の光学レンズによる2倍カメラよりも明るく、最大1.6倍の光を取り込めるという。これが48MP Fusionカメラで、シャッターラグもなく暗所でも低ノイズで撮影できる、としている。

カメラコントロールは縦持ち、横持ちでも押しやすい位置に配置されている

12MPの超広角カメラも搭載。焦点距離13mm、F2.2のレンズで画角は120°、ピクセルピッチは1.4μm。従来よりも明るいレンズになったとしている。

暗所性能も高められているという48MP Fusionカメラ
2倍望遠での撮影

4K 60fpsのDolby Vision HDRでのビデオ撮影も可能。カメラが横に2つ並ぶデザインとなったため、新たに空間ビデオの撮影に対応。iPhoneとしては初めて空間写真も撮影できるようになった。

小山安博

某インターネット媒体の編集者からライターに転身。無節操な興味に従ってデジカメ、スマートフォン、キャッシュレスなどといったジャンルをつまみ食い。軽くて小さいものにむやみに愛情を感じるタイプで、「世界最小・最軽量」が大好物。たいてい何か新しいものを欲しがっている。