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【CP+2024】ソニーの注目製品は「α9 III」「FE 300mm F2.8 GM OSS」「FE 24-50mm F2.8 G」。交換レンズの技術展示も人気
2024年2月22日 17:44
ソニーブースでは、ミラーレスカメラ「α9 III」、交換レンズ「FE 24-50mm F2.8 G」、「FE 300mm F2.8 GM OSS」の展示ほか、動く被写体を撮影できるコーナー、超望遠体験コーナー、αと組み合わせて活用できる製品群を用意していた。
FE 24-50mm F2.8 Gは、フルサイズ用の大口径標準ズームレンズ。ズーム比を抑えた小型軽量の作りでありながら、初代のG Master標準ズームレンズと同レベルという高性能や、絞りリングなど操作性を充実させているのが特徴。ブースではα7C IIとの組み合わせも用意されており、小型ボディとのバランスの良さも体感できた。撮影データは持ち帰り可能。
FE 300mm F2.8 GM OSSは、ミラーレスシステムとして初登場になる“300mm F2.8”のレンズ。同社レンズテクノロジー&システム事業部 事業部長の岸政典氏によると、長らくスポーツ撮影などで一般的な望遠レンズだった300mm F2.8も近年は需要のシフトによりラインナップに存在しなかったが、プロから「200mmでも400mmでもなく、300mmが欲しい」との要望があったことから企画が立ち上がったという。
そこで「ミラーレスで300mmをやるからには、手持ちで撮ってほしい。どこまで軽くできるか」というテーマで取り組んだという。交換レンズ開発は光学系のみならず、AF駆動を行うアクチュエータや、それを制御するためのセンシング技術の進化も影響が大きく、それによって軽量かつ重量バランスも好ましいものに仕上げられたそうだ。
周辺技術の制約が取り払われるたびに、まだまだレンズの性能向上や小型化の余地はあり、それが何より進化の原動力になっているという。
同社イメージングエンタテインメント事業部 事業部長の大島正昭氏によると、「α9 III」は発表以来反響が大きく、特に報道関係で受け入れられているという。しかし同社としては、グローバルシャッター方式の“歪まない”という点だけではなく、ストロボ全速同調(最高1/80,000秒。外部ストロボも利用可能)の可能性をこれからもっと発見してほしいそうだ。
大島氏にとって2013年に初代α7が登場してからの10年はとても短く感じられ、まさに「駆け抜けてきた」とのこと。イメージセンサーのグループとカメラ開発の初期段階から連携を密に取り、技術的に尖った最先端のものを市場に提供し、今まで撮れなかったものが撮れるようになることでクリエイターのクリエイティビティを刺激してきたと振り返る。ますます拡大・多様化するクリエイターの創造力を支えていくため、今後の10年も流れに乗り遅れないよう、変わらずに取り組んでいきたいと展望を語る。
またブース内には「ポータブルデータトランスミッター PDT-FP1」の実機展示もあった。スマートフォンのような厚さの制約がないことから、余裕のあるアンテナ設計と冷却ファンを設置する自由度があり、よりプロユースで使いやすい通信デバイスとして開発。カメラと接続して5G通信でデータ転送・配信を行うのがメインの用途だが、Androidベースでスマートフォンのアプリが動作すること、HDMI端子を備えていることから、カメラのモニターとして使える点もアピールしていた。