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ミラーレス専用設計「SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS|Sports」が正式発表

同社スチール用ズームレンズ初の絞りリングを採用

株式会社シグマは、交換レンズ「SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS|Sports」のソニーE、Lマウント用を12月7日に発売する。価格はオープン、直販価格は税込24万2,000円。

フードを装着したイメージ

10月15日に開発発表を行ったレンズ。このほど正式な発売日が案内された。フルサイズミラーレスカメラ専用設計(DG DN)の望遠ズームレンズ。同社の全技術を詰め込んだフラッグシップの名にふさわしい「70-200mm F2.8」としている。

レンズ構成は15群20枚(FLD6枚、SLD2枚、非球面レンズ3枚含む)。特殊低分散ガラスのFLD6枚、SLD2枚をはじめとした特殊ガラスを使用し、最新の光学性能により高い描写性能を持つ。最先端のシミュレーション技術を活用し、フレア、ゴーストもあらゆる条件の入射光に対して対策を行い、高い逆光耐性を備えるという。

レンズ構成図

AF駆動にはリニアモーターHLAを搭載。2つのフォーカス群をそれぞれモーターで独立して駆動させる「デュアルHLA」とすることで、高速なAFを実現。フローティングフォーカスを採用したことで近距離性能も担保。フォーカスレンズの移動量は約半分に短縮しているという。

そのほか、動作音の静粛性やフォーカスブリージングなど動画撮影にも配慮した設計になっている。

レンズ内手ブレ補正機構(OS)には「OS2」を採用。ワイド端で7.5段、テレ端では5.5段相当の手ブレ補正効果が得られるという。補正モードは一般的な手ブレ補正に適するモード1と流し撮りに適するモード2を搭載する。

鏡筒には、同社のスチール用ズームレンズでは初となる絞りリングを搭載。絞り操作時のクリックのON/OFFを任意に切り替えられる。ズームは全長変化のないインナーズーム方式を採用する。

絞りリング

スイッチ類は、駆動範囲を制限できるフォーカスリミッターのほか、任意の機能を割り当てができるAFLボタンを3カ所に搭載。Lマウント用では「SIGMA USB DOCK UD-11」を用いることで、カスタムモードスイッチに任意のOSやフォーカスリミッター範囲の動作を設定することも可能だという。

上から、フォーカスモード切替スイッチ、フォーカスリミットスイッチ、OSスイッチ、カスタムモードスイッチ、クリックオンオフスイッチ
絞りロックスイッチ

素材は、マグネシウム、CFRP、TSCなどの材質を最適配置する「マルチマテリアル構造」を採用。レンズ構成と内部構造を合理化することで一眼レフ用モデルから約460gの軽量化が図られている(1,805g→1,345g)。

ほか鏡筒各所に防塵防滴構造を採用。最前面のレンズには撥水防汚コートが施されている。

Lマウント用は1.4倍および2倍のテレコンバーター(TC-1411、TC-2011)にも対応。最大400mm F5.6として使用出来る。

TC-2011装着イメージ

レンズフードは、10月26日に発売した「10-18mm F2.8 DC DN」にも採用された、かぶせ式レンズフード(LH860-01)が付属。CFRP製で軽量かつ強高度だという。先端にはフード側からレンズを置いた際に起こる、擦れや傷から保護するラバーを備えている。

付属フード(LH860-01)

主な仕様

  • レンズ構成:15群20枚(FLD6枚、SLD2枚、非球面レンズ3枚含む)
  • 絞り羽根枚数:11枚(円形絞り)
  • 最小絞り:F22
  • 最短撮影距離:65(ワイド端)〜100(望遠端)cm
  • 最大撮影倍率:1:5.2(焦点距離200mm時)
  • フィルターサイズ:φ77mm
  • 最大径×長さ:φ90.6mm×205.0mm
  • 質量:1,345g
本誌:佐藤拓