ニュース
GFX用ティルトシフトレンズが正式発表。「GF30mmF5.6 T/S」「GF110mmF5.6 T/S Macro」12月発売
2023年9月12日 20:46
富士フイルム株式会社は、GFXシリーズ用交換レンズ「フジノンレンズGF30mmF5.6 T/S」と「フジノンレンズGF110mmF5.6 T/S Macro」を12月に発売する。希望小売価格(税込)はGF30mmが69万9,600円、GF110mmが61万2,700円。
昨年開催された「X Summit NYC 2022」で開発発表されていた、GFXシリーズで初となるティルトシフトレンズ。9月12日に開催された「X Summit STHLM 2023」で正式発表となった。
フジノンレンズGF30mmF5.6 T/S
35mm判換算で24mm相当の画角が得られる広角レンズ。ティルト調整範囲は±8.5°、シフト調整範囲は±15mm。このほか±90°の範囲でティルトとシフトの移動方向を変えるレボルビング操作と、ティルトとシフトの移動方向を直交から平行まで0°~90°の範囲で設定できるT/Sレボルビング操作に対応する。
レンズ構成は11群16枚(非球面レンズ3枚、EDレンズ2枚、スーパーEDレンズ1枚を含む)。前玉の大口径非球面レンズや3枚のEDレンズを配置することで、歪曲収差および倍率色収差の電子補正を不要とする光学設計を実現。球面収差、コマ収差、像面湾曲も抑制することで、シフト撮影時においても画面周辺まで高い解像性能が得られるとしている。
独自開発のナノGIコーティングにより、レンズ表面の屈折率を緩やかにコントロール。不要な光を抑制してゴースト、フレアを低減するという。
本体内には、シフトとレボルビングの移動量を検出するセンサーを内蔵。それらの数値は画像データに記録されるほか、撮影中にライブビュー画面でも確認できる。
シフト時にもパララックスを防ぐ設計の専用三脚座が付属する。
主な仕様
- レンズ構成:11群16枚(非球面レンズ3枚、スーパーEDレンズ1枚、EDレンズ2枚)
- 最小絞り:F32
- 絞り羽根枚数:9枚(円形絞り)
- 最短撮影距離:0.3m
- 最大撮影倍率:0.21倍
- ティルト量:±8.5°
- シフト調整範囲:±15mm
- 外形寸法:Φ87.1×138.5mm
- 質量:約1,340g
- フィルター径:105mm(アダプターリング使用)
GF110mmF5.6 T/S Macro
35mm判換算で87mm相当の画角が得られる中望遠レンズ。最大撮影倍率0.5倍のマクロ撮影に対応する点も特徴としている。ティルト調整範囲は±10°、シフト調整範囲は±15mm。フジノンレンズGF30mmF5.6 T/Sと同様に、レボルビング操作とT/Sレボルビング操作に対応する。
レンズ構成は9群11枚(非球面レンズ1枚、EDレンズ2枚を含む)。非球面およびEDレンズの採用によりコマ収差や像面湾曲、軸上色収差を極限まで抑制。また絞りを中心として対称に配置するレンズ構成により、歪曲収差と倍率色収差の電子補正を不要とする光学設計とした。
フジノンレンズGF30mmF5.6 T/Sと同様、シフトとレボルビングの移動量を検出するセンサーを内蔵する。
主な仕様
- レンズ構成:9群11枚(非球面レンズ1枚、EDレンズ2枚)
- 最小絞り:F32
- 絞り羽根枚数:9枚(円形絞り)
- 最短撮影距離:0.43m
- 最大撮影倍率:0.5倍
- ティルト量:±10°
- シフト調整範囲:±15mm
- 外形寸法:Φ95×149mm
- 質量:約1,255g
- フィルター径:72mm