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明日11月8日の夜は“皆既月食”と“天王星食”。皆既月食&惑星食の同時発生は442年ぶり

出典:国立天文台

国立天文台によると、11月8日の夜から「皆既月食」と月が天王星を隠す「天王星食」が同時に発生する。同時発生は442年ぶり。日食の始まり時点では月の高度がまだ低く観測しにくいが、皆既食となる段階では月の高度が高くなっており観測しやすくなる。

皆既月食は、18時9分から欠け始め、19時16分に皆既食となる。皆既食は86分間続き、20時42分から徐々に月は地球の影から抜けて21時49分に部分食が終わる。皆既食中は、月が真っ暗になって見えなくなるわけではなく、「赤銅(しゃくどう)色」と呼ばれる赤黒い色に見える。

出典:国立天文台

同じタイミングで発生する「天王星食」は小笠原諸島を除く日本のほとんどの場所で観測ができ、東京近辺より以西では皆既食の最中に発生し、以東では皆既食が終わった後の部分食中に潜入が起こる。

通常時は月が明るく、双眼鏡や望遠鏡を使っても天王星食を観測するのは難しいが、皆既食が起こることによって月が暗くなるため、比較的簡単に天王星を観察することが可能。皆既月食と惑星食が同時に発生することは大変貴重なことで前回は442年前の1580年に発生した現象で、次回は322年後の2344年。

出典:国立天文台

国立天文台公式YouTubeチャンネルおよびニコニコ生放送にて、11月8日の18時よりライブ配信が行われる。皆既月食や天王星食の様子を望遠鏡にて撮影をし配信するとしており、悪天候の場合は他の観測所の映像などを使用して解説を行う。

ウェザーニュースによると、8日夜は冬型の気圧配置となり、太平洋側の地域では月食が見えるところが多くなり、関東や関西、東海などの都市部でも月食の様子が観測できるとしている。一方日本海側や沖縄、先島諸島では雲が多く雨が降る可能性も高い為、北陸や東北、北海道の一部では観測が難しいとしている。

本誌:佐藤拓