ニュース

アップル「iOS 16」「macOS Ventura」の写真&カメラ新機能をピックアップ

iPhoneがWebカメラに

アップルは6月6日、「iOS 16」「macOS Ventura」などの新OSを発表。ここでは写真・カメラ関連の新機能について取り上げる。

なお、これらのソフトウェアのほかにも、新しいM2チップを搭載したMacBook Airと13インチMacBook Proを同じタイミングで発表している。

iOS 16(今秋リリース)

ロック画面を一新

ウィジェットの配置や、時計表示の書体変更なども可能に

ウィジェット配置などカスタマイズ性を向上。日付と時間の表示も、書体や色を変更できるようになる。マルチレイヤーエフェクトにより、写真の被写体が時間表示の手前に配置され、奥行きが感じられるようになるという。

新しいロック画面の一例。時計表示が人物の下のレイヤーに表示され、奥行きある見た目に
Personalize your Lock Screen | Apple

壁紙には、天気予報をライブで確認できる「天気」の壁紙や、地球、月、太陽系を表示するアストロノミーの壁紙などが追加される。

「画像を調べる」が進化

画像内の対象物をロングタップすると、認識された対象物を背景から自動的に切り抜き、メッセージアプリなどにペーストできる新機能を搭載。被写体認識機能は、新たに鳥、昆虫、彫像に対応するという。

画像内の対象物が自動で切り出されるイメージ

画像内の文字を認識し、テキストとして扱えるようになる「テキスト認識表示」が動画にも対応。任意のフレームで動画を一時停止し、写真と同様に表示されているテキストを認識・活用できる。

動画での「テキスト認識表示」。画像はiPad OSでの利用イメージ

同機能が発表されたWWDC(開発者向けイベント)のプレゼンテーションでは、「サンプルコードを(動画の画面から)コピーするのに最適」と紹介されていた。

「iCloud共有写真ライブラリ」

最大6人のユーザーで共同作業が可能になる。個人ライブラリから写真やその編集内容を共有できるほか、カメラアプリ上の切り替え機能として、撮影した写真を共有ライブラリに自動送信する設定もできるという。

iCloud共有ライブラリ
共有ボタンをオンにした状態で撮影すると、自動的に共有ライブラリにも保存される

また、共有メンバーが近くにいる(=共有設定したユーザーの端末が近くにある)場合は、自動で共有スイッチをオンにし、撮影するとそれぞれの端末にも自動的に写真が共有される設定も可能としている。

macOS Ventura(今秋リリース)

「連係カメラ」でiPhoneをWebカメラに

「連係カメラ」の利用イメージ。Belkin製ホルダーが発売予定

iPhoneのカメラをMacから起動し、Webカメラとして使える機能。ロック解除やケーブル接続が不要な点を特徴とする。背景ボケを与えるポートレートモードや、人物を明るくして背景を暗く落とす「スタジオ照明」モードをiPhoneと同様に利用できるという。

また、iPhoneの超広角カメラを利用し、ユーザーの顔と机の上を同時に撮影・表示する「デスクビュー」にも対応。手元の作業を見せる用途を想定している。

これに伴い、iPhoneをMacBookのディスプレイ部分に固定するホルダーが、Belkinから年内に発売予定。プレゼンテーションでは、MagSafeでiPhoneの背面にホルダーを取り付け、MacBookの額縁部分に引っかけるようにiPhoneを設置していた。

iPhoneの超広角カメラを利用した「デスクビュー」で、机の上も映し出されている
本誌:鈴木誠