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ニコン、Zマウント初のPFレンズ採用「NIKKOR Z 800mm f/6.3 VR S」。受注販売・97万円

小型軽量の超望遠単焦点 テレコン装着にも対応

ニコンは、Zマウント交換レンズ「NIKKOR Z 800mm f/6.3 VR S」を4月22日に発売する。希望小売価格は税込97万3,500円。受注販売で、4月8日10時に予約受付を開始する。

一眼レフカメラ用のFマウントレンズでも採用例のあるPF(位相フレネル)レンズを用いて小型軽量とした超望遠レンズ。手持ち撮影など高い機動力の実現を特徴とし、野鳥・野生動物といった遠くの被写体の迫力ある映像を撮りたいユーザーに向ける。1.4倍・2倍のテレコンバーターも装着可能。

PFレンズを使わず一般的な光学系を採用したFマウントレンズの「AF-S NIKKOR 800mm f/5.6E FL ED VR」と比べ、重量は約半分(約4,590g→約2,385g)、全長は約16%短い約385mmとなっている。重心位置もカメラボディ寄りに改善し、重さを感じにくく、流し撮り時などに狙った位置でレンズを止めやすいという。

本レンズはNIKKOR Zの中でも高い基準を満たす「S-Line」に属し、性能面ではFマウントの「AF-S NIKKOR 800mm f/5.6E FL ED VR」に匹敵する解像感を持つという。EDレンズ・SRレンズの採用により、軸上色収差も抑制している。

NIKKOR Zレンズのラインナップでは、室内競技の撮影などレンズの明るさを必要とするシーンに向けて、従来型のガラスを用いた大口径タイプの超望遠レンズ(例:NIKKOR Z 400mm f/2.8 TC VR S)も用意している。

レンズ構成は14群22枚(EDレンズ3枚、SRレンズ1枚、PFレンズ1枚、ナノクリスタルコート/最前面にフッ素コート)。最短撮影距離は5.0m。絞り羽根は9枚。最小絞りはF32。フィルターは組み込み式の46mm。

手ブレ補正はレンズ単体で5.0段分。ミラーレスカメラ「Z 9」との組み合わせではシンクロVRにより、補正効果が5.5段分まで向上するという。

AF駆動にはSTMを使用。静粛性にも優れ、静けさが求められるシーンでもAF時や動画撮影時のレンズ駆動音などが入りにくいとしている。

鏡筒側面には、対物側から順にL-Fn2ボタン(左右上下4箇所)、コントロールリング、フォーカスリング、L-Fnボタンを配置。レンズにピント位置を記憶させる「メモリーリコール」機能にも対応する(発売時点ではZ 9/Z 7II/Z 6IIのみ)。フォーカス制御は「FULL」(∞〜5m)と「∞〜10m」の2段切り換え。

最大径×全長は約140×385mm。重量は約2,385g。レンズフードは、片手で着脱可能なロック機構を持つ「HB-104」を同梱。

本誌:鈴木誠