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ニコン、クラス最軽量の超望遠レンズ「NIKKOR Z 600mm f/6.3 VR S」
2023年10月11日 13:01
ニコンは、超望遠レンズ「NIKKOR Z 600mm f/6.3 VR S」を10月27日に発売する。価格はオープン。店頭予想価格は税込80万円。
PF(位相フレネル)レンズを用いて小型軽量化した超望遠レンズ。70-200mm F2.8クラスを一回り大きくした程度に抑えた外形寸法を採用し、超望遠ながらも手持ち撮影など高い機動力を特徴とする。また、1.4倍および2倍のテレコンバーターが装着可能で、最大で1,200mmまでの焦点距離に対応する。
近い焦点距離域を持つFマウントの「AF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VR」に変換アダプター「FTZ」を装着した場合と比べ、約115gの軽量化(約1,585g→約1,390g)を実現(三脚座なし、以下同)。同等クラスのレンズでは世界最軽量だという。重心位置もカメラボディ寄りにし、重さを感じにくく、流し撮り時などに狙った位置でレンズを止めやすいという。
またZ マウントで同じ焦点距離を持つ「NIKKOR Z 600mm f/4 TC VR S」と比べ、重量が約57%(3,260g→1,390g)、全長は約64%短い278mmとなっている。
NIKKOR Zの中でもハイレベルな光学性能を発揮するという「S-Line」に属し、性能面ではFマウントの「AF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VR」に匹敵する解像感を持つ。そのほかEDレンズやSRレンズを採用し、軸上色収差も大幅に抑制。光の反射を低減してゴーストやフレアの発生を抑えるという「ナノクリスタルコート」も採用している。
手ブレ補正機能(VR)はレンズ単体で5.5段分。NORMAL/SPORTの2モードを備える。シンクロVRにも対応し、ミラーレスカメラ「Z 9」「Z 8」「Z f」との組み合わせでは補正効果が6.0段分まで向上する。
AF駆動にはSTMを使用。高速かつ静粛性にも優れ、静けさが求められるシーンでもAF時や動画撮影時のレンズ駆動音などが入りにくいとしている。
鏡筒は、可動部など随所にシーリングを施した防塵防滴に配慮した設計。レンズ最前面にはフッ素コートを採用し、汚れの拭き取りなどのメンテナンス性に配慮している。
主な仕様
- レンズ構成:14群21枚(EDレンズ2枚、SRレンズ1枚、PFレンズ1枚含む)
- 絞り羽根:9枚(円形絞り)
- 最短撮影距離:4m
- 最大撮影倍率:0.15倍
- フィルター径:95mm
- 外形寸法:約278×φ106.5mm
- 質量:約1,470g(三脚座含む)、約1,390g(三脚座なし)