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1950年代製「ライカMP」の美品が1.5億円で落札。“ブラックペイント人気を証明”
ウィーンのオークションにて
2021年12月8日 15:00
ライカカメラ社の子会社であるライカカメラ・クラシックス社は11月20日、第39回「ライツ・フォトグラフィカ・オークション」をウィーンで開催した。
1957年製の「Leica MP Black Paint No.55」が120万ユーロ(オークション会社に支払われる20%のバイヤーズ・プレミアム込み。以下同)で落札されるなど、ブラックペイント仕上げのライカに対する熱狂的人気が改めて証明されたとしている。
黒塗りライカが人気
1950年代半ばに報道写真家のアルフレッド・アイゼンシュタットとデビッド・ダグラス・ダンカンの要望で開発されたライカMPのうち、ブラックペイントの製造台数は141台。落札予想価格は30万〜35万ユーロ。匿名のコレクターが120万ユーロ(プレミアム込み)で落札したという。使用感が最小限で、美しい状態にあるのがポイントとされている。
そのほかブラックペイントのライカとして、「Leica M3 Black Paint First Batch」(シリアル959491)が落札予想価格6万〜7万ユーロのところ26万4,000ユーロで落札。
1968年製の「Leica M4 Black Paint First Batch」(シリアル1181779)は1万2,000〜1万4,000ユーロになるとの予想に対し、6万ユーロに達した。
レンズと試作品
交換レンズでは、1958年製の「Summarit M 5cm f/1.4 First One Prototype Nr. A」が落札予想価格12万〜14万ユーロに対し26万4,000ユーロで落札、1956年製の「Summicron 2/50 Rigid」の試作品が落札予想価格1万6,000〜1万8,000ユーロに対し、9万6,000ユーロで落札された。
チャリティーロットでは、全米撮影監督協会の創立100周年を記念して発表された特別限定モデル「ライカM10-P “ASC 100 Edition”」の試作品が、落札予想価格8,000〜9,000ユーロで出品。1万5,600ユーロで落札された。全額が慈善イベント「Licht ins Dunkel(暗闇に差す光)」に寄付される。