ニュース

パナソニック、大きさそのままフルサイズ機になったボックス型カメラ「LUMIX BS1H」

S1Hの動画性能を凝縮 40万円前後で12月に発売

パナソニックは10月8日、35mm判フルサイズセンサーを搭載したボックススタイルカメラ「LUMIX BS1H」(DC-BS1H)を発表した。12月16日の発売を予定しており、価格はオープン。店頭予想価格は40万4,000円前後(税込)。

放熱ファンとヒートシンクをボディ構造に取り入れることで動画の無制限記録に対応した同社35mm判フルサイズ機「LUMIX S1H」と同等の画質・動画撮影性能をボックススタイルに凝縮することをコンセプトにしたミラーレスカメラ。センサーは24.2MPの35mm判フルサイズCMOSセンサーを採用しており、LUMIX S1H同等の感度性能とダイナミックレンジが得られるとしている。

LUMIX S1Hと同等の撮影性能を凝縮

基本コンセプトは同社マイクロフォーサーズ規格のボックススタイルカメラ「LUMIX BGH1」と同じく、モニターやファインダーを搭載しない特徴的な箱型のデザインを採用。フルサイズセンサー搭載ながらLUMIX BGH1(約W93.0×H93.0×D78.0mm)と同等のサイズを実現したとしている。

操作部はボディ前面および天面に集中。左右側面および天面にはリグ組み等を想定したネジ穴が複数設けられている。

豊富な映像入出力端子とLAN端子を備えたインターフェースも本機ならではの特徴となっており、パソコンと接続してのテザー運用のほかドローンへの積載など、幅広い映像撮影用途に応える拡張性の高さが特徴。

また専用ソフトウェア「LUMIX Tether for Multicam」を用いることで、最大で12機のLUMIX BS1HおよびLUMIX BGH1をLAN経由で制御することも可能だとしており、マルチカメラによる撮影形態にも応えられる点も大きな特徴となっている。

動画記録は最大で6K 24p/ 5.9K 30p / Cinema 4K 60pに対応。いずれも4:2:0 10bitによる記録が可能だとしている。LUMIX S1Hおよび同S5で採用されているデュアルネイティブISOテクノロジーにも対応。同技術はひとつの画素に低ISO感度回路と低ノイズ・⾼ISO感度回路の2系統を搭載するというもので、高感度撮影時のノイズ抑制を特徴としている。また、14+ストップのダイナミックレンジもLUMIX S1Hに準じた性能となっている。動画記録フォーマットもLUMIX S1Hと同じくHDMI出力時にはAppleのProEse RAWとブラックマジックデザインのBlackmagic RAWが利用できる。

記録メディアはSDカードを採用。LUMIX S1Hと同じくデュアルスロット仕様となっている。また放熱ファンとヒートシンクによる排熱構造を本機でも採用。熱排出に配慮した設計となっており、動画の無制限撮影が可能となっている。

端子類も動画特化

外部端子にはHDMI(タイプA)端子に加え、SDI(Serial Digital Interface:シリアルデジタルインタフェース)を搭載。また有線LANポートも備えており、パソコンからのテザー操作のほか4Kのライブ配信にも対応している。

タイムコード(TC IN/OUT)端子とGENLOCK IN端子も搭載。複数台のカメラを同期させた運用も可能となっている。

バッテリーはボディ背面に装着する。容量別にAG-VBR59(5,900mAh)、AG-VBR89G(8,850mAh)、AG-VBR118G(1万1,800mAh)の3タイプが使用できる。

外観

本誌:宮澤孝周