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富士フイルム、「GFX100」ファームウェアVer.4.00を6月公開。手ブレ補正の協調制御など追加。AF性能はGFX100S同等に

富士フイルムは4月22日、ミラーレスカメラ「FUJIFILM GFX100」の最新ファームウェアを6月に公開すると発表した。バージョン番号はVer.4.00。

主な更新内容として、オートフォーカス性能を「GFX100S」と同等に改善すると予告している。新たに開発されたアルゴリズムに刷新することで、AF速度・顔/瞳検出性能や、動体追尾性能を向上しているという。

また、ボディ内およびレンズ内手ブレ補正の協調制御を実現。これにより、レンズ内手ブレ補正機構(OIS)を搭載したGFレンズと組み合わせた際の手ブレ補正機能が強化されるという。

このほか、フィルムシミュレーション「ノスタルジックネガ」の追加や、その他機能追加・操作性改善が含まれている。

現時点で予告されている更新内容は以下の通り(引用)。

更新内容

オートフォーカス性能が最新モデル「GFX100S」と同等に改善

新たに開発されたオートフォーカスアルゴリズムへ刷新することで、AF速度・顔/瞳検出性能も向上し、動きのあるポートレート撮影でも高い合焦率を誇ります。動体追尾性能も改善され、遠ざかる被写体なども高精度に追従することが可能になりました。

ボディ内・レンズ内手ブレ補正機構の協調制御を実現

ボディ内手ブレ補正機構(BIS)と、レンズ内手ブレ補正機構(OIS)の協調制御が可能になりました。それぞれの加速度・ジャイロセンサーで検出した周波数とブレ量に応じて最適な補正を行うことで、手持ちでも強力にブレを抑制します。これにより、OIS搭載の「GFレンズ」の手ブレ補正機能が強化され、「フジノンレンズ GF120mmF4 R LM OIS WR Macro」・「フジノンレンズ GF45-100mmF4 R LM OIS WR」装着時の手ブレ補正効果が従来から0.5段分向上します。

フィルムシミュレーション「ノスタルジックネガ」を追加

新たにフィルムシミュレーション「ノスタルジックネガ」を追加。本モードは1970年代、カラー表現の可能性を世界に提起し、芸術として定着させた「アメリカンニューカラー」の代表作を想起させる色再現を特徴とします。“柔らかい階調表現”と“高い彩度表現”を同時に実現し、ハイライト部を柔らかくアンバーに描写する一方で、シャドウ部はディテールを残したままノリの良い色味を実現し、叙情的に切り取ることができます。

その他、様々な機能追加・操作性改善

1.「明瞭度」を-5から+5の幅で設定いただけるようになりました。

2.「トーンカーブ」のハイライト・シャドウをそれぞれ0.5段刻みで調整いただけるようになりました。

3.新たに任意のフォーカスレンジをあらかじめ設定できる「フォーカスリミッター」機能を追加。合焦距離は初期設定もしくはご自身で設定したお好みの範囲からお選びいただけます。

4.撮影画像の再生時の拡大率を等倍・2倍・4倍・8倍から選択、最後に選択した前回の倍率(中央から)もお選びいただけるようになりました。

5.「撮影モード」が割り当てられたファンクションボタンを押すだけでPSAMを切り替えられるようになりました。

6.フロント・リアコマンドダイヤルを操作する回転方向を逆方向にも変更いただけるようになりました。

7.Qメニューの項目数を静止画・動画それぞれで4・8・12・16から選択いただけるようになりました。また、お選びいただく項目もカスタマイズ可能です。

8.Qボタンをファンクションボタンとして割り当て可能になりました。

9.電源ONの状態で、SDカードを抜いても電源ONの状態が維持されるようになりました。

10.動画撮影時に電子式手ブレ補正機能を使用いただけるようになりました。手持ちによる動画撮影で生じるブレを補正します。(本モード使用時は1.1倍にクロップされます。)

11.動画撮影時にもライブビューを拡大できるようになりました。また、動画撮影開始時のファーカスチェックを維持する/しないを選べるようになりました。

12.SDカードに記録した動画をもう一方のスロットのSDカードにバックアップ記録できるようになりました。

13.動画記録時の撮影経過時間がLCD上で表示・確認できるようになりました。

14.動画の撮影時にもAFエリアのサイズを変更いただけるようになりました。

15.Flogで撮影された動画ファイルをBT.709相当に変換した再生が可能になりました。

16.ATOMOS社製Ninja V HDRモニター・レコーダーにHDMI経由で出力する動画RAWデータに、ホワイトバランスとISOのメタデータ情報を追加しました。Apple ProRes RAWフォーマットとして記録され、Final Cut ProでのホワイトバランスとISOの調整が可能となります。

本誌:宮本義朗