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7月3日にオープンする「新宿 北村写真機店」店内レポート

地下1階から6階までの各フロアをチェック

株式会社キタムラは、旗艦店となる「新宿 北村写真機店」を7月3日にオープンする。本稿では事前に公開された店内の様子をお届けする。

同店は新宿駅の東口側に所在。東京メトロ丸ノ内線のA6出口から徒歩1分、JR新宿駅東口から徒歩4分の距離としている。新宿のカメラ店といえば西口のイメージが強いが、同社は一般層の人々にも敷居を感じさせず、国内外の多くの方々とも融合する場所にしたいとして、東口を選んだという。

営業時間は10時〜22時(カフェは8時〜23時)。年始を除く年中無休。所在地は東京都新宿区新宿3-26-14。

同店舗は「写真とカメラを愛する方からカメラ初心者の方まで、全ての方へ、豊かなフォトライフを提案」するというコンセプトを持つ。地下1階から地上6階まで全7フロアで構成される店舗は、誰でも気軽に訪ねることができる下層階から、上層階に上がるにつれてだんだんとコアな世界になっていくという仕掛けになっている。

1階のガラスケースには、各フロアの領域を示したオブジェがある

ライトユーザーからコアユーザーまでをサポートするという雰囲気は随所に見られた。1階~3階まではどんな人でも入りやすいフロア。1階では入店してすぐ都市模型が配置されており、訪れる人の目をひいた。そのほか、かわいらしいオリジナルグッズが多数用意されており、幅広い層が楽しめる空間となっている。2階の新品売り場では、コンパクトデジタルカメラから一眼レフカメラまで、実際にカメラに触れることができる場としている。3階はコーヒーを飲みながらカメラ関連書籍や、フォトプリントなどを楽しむことができる。

4階からは徐々にコアなフロアになっていく。4階中古カメラの売り場はフィルムカメラとデジタルカメラでエリアが分けられており、特にフィルムカメラの品揃えにはこだわったという。修理やメンテナンスを受け付けている5階のRe-pro Centerでは、スタッフのメンテナンスルームがガラス張りとなっており、自分のカメラがどうやって査定されるのか、修理されるのかを自分の目で見ることができる。6階にはイベントスペースとヴィンテージサロンがある。ヴィンテージサロンにはオークションレベルの希少価値の高いアイテムが揃っている。

イベントスペースでは今後、カメラコンシェルジュや各カメラメーカーのイベントを企画しているという。同店舗のプロデューサーを務める株式会社キタムラ常務執行役員の奥田康弘氏は、「メディアに載らないような話や、初めて使った新機種の感想など様々なイベントを企画して、情報をアウトプットする場所であり、インプットする場所にしたい」と話す。

「新宿 北村写真機店」のプロデューサーを務める奥田康弘氏

各フロアの様子

地下1階 Apple製品修理

Apple正規サービスプロバイダ認定店舗である北村写真機店。Apple製品の修理受付カウンターや、iPhone関連のアクセサリーなどを揃える。

1階 スタイル&グッズ

店舗に入ってすぐ目に入るのは、1/1,000の新宿の都市模型。一つ一つの建物が写真で作られている。

ここでしか買えないオリジナルグッズや、カメラ雑貨などを販売する。ポップアップスペースでは期間ごとに催事が行われるといい、オープン時は同社の創業地である高知県の日本酒を販売する。

階段の壁面は地下1階から最上階まで濱田祐史氏の1枚の写真作品となっている。このほかプロジェクターで壁面に映像を映し出し、フロア間の移動も飽きさせない工夫がなされている。

2階 新品カメラ売り場

2階は新品カメラのフロア。階段を上がると歴代のEOS-1Dシリーズが出迎える。EOS-1D X Mark IIIを記念した特集コーナーとなっている。

EOS-1D X Mark III

ここでは、なるべく実機を手に取れるようにしているのがポイント。フラッグシップ機や100万円クラスの交換レンズまで、実際に触れることができるのは魅力である。17坪という限られたスペースにカメラがずらりと並ぶ。

カメラ初心者でも入りやすいようにと、入り口側の商品棚にはコンパクトデジタルカメラを配置するなどの工夫も見られる。

フロア内にはコンセントを備えるカウンターも用意。スタッフにカメラの使い方などの相談ができるだけでなく、多少の充電も可能で、購入後にすぐ撮影したいといったニーズにも応える。

3階 ブックラウンジ

3階以上は、各フロアがA館とB館をまたぐ構成になっている。3階はA館がブックラウンジとなり、B館に併設されているコーヒーショップとつながっている。端末から注文したプリントの出来上がりを待ったり、書籍などを選びながら、コーヒーを飲めるという。

ブックラウンジ
銀塩カメラ用のフィルムはここで販売している
写真プリントやフォトブックをじっくり注文できる。

4階 中古カメラ売り場

中古カメラのフロアは、A館にフィルムカメラ関連、B館にデジタルカメラ関連という振り分け。在庫は全国から集められ、現時点での店頭在庫は6,000点を超えるという。ショーケース内に所狭しと並べられている姿は圧巻だ。

A館 中古フィルムカメラ売り場
B館 中古デジタルカメラ売り場

5階 証明写真&Re-pro Center

A館には証明写真スタジオが設置されている。パウダールームまで用意されているのは、キタムラ店舗の中でも珍しいという。

B館には、買取や修理・メンテナンスを受け付ける対応するRe-pro Centerがある。査定やメンテナンスを行う部屋はガラス張りとなっており、作業風景が見える。個別の買い取りカウンターも全10席用意されている。

6階 イベントスペース&ヴィンテージサロン

最上階のA館にはイベントスペースが設置されている。ここで写真展を開催したり、カメラ愛好家をつなぐイベントを開催していきたいという。現在はオープニングとして「蜷川実花展 ー千紫万紅ー」を8月2日まで開催している。

壁をスライドさせ、様々な用途に応用できるようにした。

B館のほうはライカを中心としたヴィンテージサロン。入口にはハービー・山口氏のカメラも展示されていた。希少価値の高いモデルが展示販売されており、寛ぎながら製品を見ることができるという。専門のコンシェルジュも常駐している。

大きなガラスケースに、希少価値の高い中古ライカが並ぶ。
ライカMPエルメスエディションのフルセット。価格は「ASK」。

本誌:宮本義朗