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5つのカメラを搭載した「HUAWEI nova 5T」

被写界深度補助カメラで自然なボケを生成 ISO 102400での撮影も

HUAWEI nova 5Tを発表したファーウェイデバイス 日本・韓国リージョンプレジデントの呉波氏(左)。右はゲストで登壇したクロスフィットトレーナーのAYAさん。

ファーウェイ・ジャパンは11月14日、ミドルレンジのスマートフォン「HUAWEI nova 5T」を発表した。高性能なカメラ性能をアピールする。発売は11月29日で、価格は税抜5万4,500円。

nova 5Tは、チップセットにKirin 980を搭載したスマートフォン。ハイエンドスマートフォンと同じチップセットを搭載したことで、価格はミドルレンジに抑えながらハイエンドのスペックを備えた、と同社では自信を見せる。

HUAWEI nova 5T

米国による対中経済摩擦の影響で、同社は禁輸措置を受けており、Googleのサービスを搭載した新スマートフォンの開発ができなくなっているが、nova 5Tは禁輸措置前から開発されていたため、Android OSをはじめとしたGoogleサービスを搭載。今後のアップデートなども保証されている。

「プロレベルの高性能カメラ」とアピールしているカメラ性能は、メインカメラとして有効4,800万画素の1/2インチCMOSセンサーを搭載。ソニー製のフラッグシップセンサーとしており、他社に比べて大型のイメージセンサーを採用した。

カメラは5つ搭載。そのうち、実際に画像を生成するのは4つ。

4,800万画素による高精細な撮影に加え、4つの画素を1画素として利用する4in1ライトフュージョンによって、受光率を増やしてダイナミックレンジを向上させた撮影も可能。特に夜景撮影で威力を発揮し、安定した美しい夜景が撮影できる、としている。

さらにISO 102400までの高感度撮影をサポートした。

2つ目のカメラは超広角レンズを採用。レンズの画角117度、F値はF2.2で、有効画素数1,600万画素のイメージセンサーを搭載する。超広角レンズによるダイナミックな撮影が可能だ。

3つ目は「被写界深度補助カメラ」として、被写体との深度を測定する機能を担う、200万画素カメラ。同カメラを搭載したことで、より自然で正確なボケ表現が可能になった、としている。

4つ目はマクロ専用カメラとなっており、有効画素数200万画素、F値F2.4というスペックながら、4cmまでの近接撮影をサポートする。マクロ用カメラを搭載するスマートフォンは珍しい。

5つ目のカメラはインカメラで、こちらは有効画素数3,200万画素、F値F2.0のレンズを採用する。

通常の撮影に加え、AIによる被写体認識と最適な撮影設定を適用することもできる。Kirin 980は、NPU(Neural network Processing Unit)を2つ搭載することでAI処理を高速化。動画撮影時に人物以外をモノクロ化する「AIポートレートカラー」機能を搭載している。

リアルタイムに人物以外をモノクロ化して動画撮影できるAIポートレートカラー機能を搭載する。

novaシリーズは、ファーウェイのスマートフォンシリーズの中でも、特に若者に向けた製品。国内ではNTTドコモから発売されているHUAWEI P30 Proにも搭載されたKirin 980によって高いパフォーマンスを発揮できる。

P30 Proのようにライカとの協業関係はないが、カメラ機能の使い勝手には注力している模様。メモリー8GB、ストレージ128GBと十分なスペックで、そのほか、画面サイズ6.26インチの2,340×1,080ドットのディスプレイ、3,750mAhの大容量バッテリー、30分で50%まで充電できる超急速充電といった仕様となっている。

小山安博

某インターネット媒体の編集者からライターに転身。無節操な興味に従ってデジカメ、ケータイ、音楽プレーヤー、コンピュータセキュリティなどといったジャンルをつまみ食い。軽くて小さいものにむやみに愛情を感じるタイプ。デジカメ、音楽プレーヤー、PC……たいてい何か新しいものを欲しがっている。