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JAXAとリコー、宇宙空間で使用可能な小型全天球カメラを共同開発

ベースモデルはRICOH THETA

開発カメラの外観

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)と株式会社リコーは8月28日、宇宙空間(宇宙船外)で360度の全方位を一度に撮影できる小型全天球カメラを共同で開発したと発表した。なお、両社は、2018年に相互連携に関する覚書を締結している。

同カメラは、リコーが市販する小型の全天球カメラ「RICOH THETA」をベースに開発。宇宙空間の温度、放射線など、宇宙環境に耐えるための措置が施され、宇宙で使われる世界最小の360度カメラになるという。

小型衛星光通信実験装置「SOLISS」における2軸ジンバル部の動作確認のためのモニタカメラとして採用されており、民生品の360度カメラが宇宙船外で全天球型の撮影を行うのは国内で初となる。

2019年9月11日に打ち上げ予定の宇宙ステーション補給機「こうのとり」8号機で国際宇宙ステーション(ISS)へ送り届けられ、「きぼう」日本実験棟の船外実験プラットフォームから360度の全天球静止画・動画を撮影し、地上に送信する予定。

今後、JAXAは同技術を宇宙探査機などの船外モニタカメラとして活用することを目指す。リコーは、360度カメラおよび、関連するサービスをさまざまな産業分野・用途へ展開していくとともに、技術研究開発を通じて宇宙開発を含む科学・社会の発展に貢献していくとしている。

SOLISSの外観

飯塚直

(いいづか なお)パソコン誌&カメラ誌を中心に編集・執筆活動を行なうフリーランスエディター。DTP誌出身ということもあり、商業用途で使われる大判プリンタから家庭用のインクジェット複合機までの幅広いプリンタ群、スキャナ、デジタルカメラなどのイメージング機器を得意とする。