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コシナ、Eマウントレンズ「MACRO APO-LANTHAR 65mm F2」を発売

"フォクトレンダー史上、最も優秀なマクロレンズ" 5軸手ブレ補正にも対応

株式会社コシナは、フォクトレンダーブランドのソニーEマウントレンズ「MACRO APO-LANTHAR 65mm F2 Aspherical」を8月10日に発売する。希望小売価格は税別12万円。

35mmフルサイズ対応のソニーEマウント用MFレンズ。コシナ・フォクトレンダーの中でも特に高性能なレンズに与えられるAPO-LANTHAR(アポランター)の名を冠している。最大撮影倍率1/2倍のマクロレンズで、最短撮影距離は0.31m。フローティング機構により至近から遠距離まで高画質を保つという。

ソニーEマウントカメラ用の電子接点を持ち、Exifデータの記録やレンズ補正をはじめ、対応ボディでは5軸ボディ内手ブレ補正も利用できる。

同社では本レンズの光学性能を「フォクトレンダー史上、最も優秀なマクロレンズ」としており、コストパフォーマンスの高さもアピールしている。

レンズ構成は非球面1枚を含む8群10枚。絞り羽根は10枚。フィルター径は67mm。

最大径×全長は78×91.3mm。重量は625g。レンズフードが付属する。

付属のレンズフード
フード装着イメージ

APO-LANTHARの歴史

カラーフィルムの普及により軸上色収差の低減が求められ、新種ガラスの採用によるアポクロマート設計を取り入れたAPO-LANTHARの誕生が1954年。独フォクトレンダーの6×9判距離計連動カメラ「BESSA II」のレンズバリエーションとして、COLOR-HELIAR、COLOR-SKOPARと共に用意された。以来、鏡筒部のRGBラインがAPO-LANTHARの象徴となる。

コシナ・フォクトレンダーの時代には、2001年からライカスクリューマウント互換の中望遠レンズや35mm一眼レフ用の望遠レンズでAPO-LANTHARシリーズを展開。2012年1月の「APO-LANTHAR 90mm F3.5 Close Focus SL II」生産終了をもって、APO-LANTHAR銘は休眠していた。

コシナ・フォクトレンダーのAPO-LANTHARシリーズ一覧(コシナ提供)

  • APO-LANTHAR 90mm F3.5(ライカ互換)2001年2月〜2011年9月
  • APO-LANTHAR 90mm F3.5 Close Focus SL(一眼レフ用)2002年3月〜2007年4月
  • MACRO APO-LANTHAR 125mm F2.5 SL(一眼レフ用)2001年6月〜2007年3月
  • APO-LANTHAR 180mm F4 Close Focus SL(一眼レフ用)2003年8月〜2007年4月
  • APO-LANTHAR 90mm F3.5 Close Focus SL II(一眼レフ用)2010年5月〜2012年1月
  • S APO-LANTHAR 85mm F3.5(ニコンS互換)2003年3月〜2005年4月

2016年9月のフォトキナで参考出品されたMACRO APO-LANTHAR 65mm F2 Asphericalは、最新のミラーレスカメラ用としてソニーEマウントで登場。鏡筒のスタイリングは黒基調に一新し、伝統のRGBモチーフを鏡筒先端部にアイコンとして配置した。

本誌:鈴木誠