【女性向け講座】キヤノン EOS学園で写真の基本を学びました♪

佐藤かな子先生に教わる! テーブルフォト入門編

かわいい小物を使って、カメラの基本的な使い方から、大きなボケを作る方法、明るさや色の変え方、スタイリングのコツまでを学びました。

キヤノンマーケティングジャパンが運営する写真教室「EOS学園」は、キヤノンのデジタルカメラのユーザー向け写真教室です。デジタルカメラを初めて購入した方向けの基本的なカメラの使い方から、構図や写真表現を意識した作品を作りたい方向けの実践的な応用講座、女性対象の講座まで幅広く用意されています。

今回は、女性向けのテーブルフォト入門講座をレポートします。

講師の佐藤かな子先生。水中での撮影も行い、個展を多数開催。キヤノンEOS学園(東京校)講師だけでなく、雑誌・書籍への作品掲載や執筆など幅広く活躍。

カメラの機能を知ればキレイに撮れる♪

最初に自分の機材の機能や性能について学びました。佐藤先生いわく、「デジタルカメラは優秀な機能がたくさんついていますが、その機能を知らないために使っていない方がたくさんいらっしゃいます。自分のカメラの機能や性能を知ることが、キレイな写真を撮る近道です。これはテーブルフォトに限らず、すべての撮影で共通して言えることなのです」

はじめにチェックしたい機能は、(1)ピント位置の設定、(2)自分のレンズの最短撮影距離を知ること、(3)露出補正の設定だそうです。

レンズキャップを近づけながら、自分の持っているレンズの最短撮影距離を調べました。
明るい写真は華やかさや爽やかな印象を与えます。
暗い写真はかっこよさや、落ち着いたシックな印象を与えます。

次に大きなボケの作り方を学びました。“絞り優先(Av)モードでF値を小さくすればぼける"ということを知っている人は多いと思います。大きなボケを作るにはF値だけでなく、カメラと被写体と背景の位置関係も大切になるとのこと。

カメラの基本的な機能と大きなボケの作り方を学んだところで、実際に撮ってみることになりました。希望者には、EF-S60mm F2.8 Macro USMもしくは、EF100mm F2.8 Macro IS USMが貸し出されました。マクロレンズを初めて使う方は、「マクロレンズってこんなに寄れて大きく写せるんですね。レンズを初めて変えましたが、レンズでこんなに違うことにビックリです」と、機材の違いを体感されていました。

テーブルフォト入門講座は、会場にセッティングされた被写体ではなく、用意された小物や自分で持ち寄った小物を参加者が自分でスタイリングして撮影します。これは、完成した被写体を撮ってしまうと、自宅に戻ったときに撮れない人がけっこう多いからだそうです。自分でスタイリングするからこそ、カメラ、被写体、背景の距離感や、光の状態が理解できるようになるのですね。

絞りによるボケの違い。F値が小さいほど背景がぼけやすくなり、大きいほどピントが合いやすくなります。
撮影実習では、佐藤先生が撮影する参加者を周りアドバイスをしたり、質問に答えたりしていました。
テーブルフォト講座は、参加者が撮りたいと思うお気に入りのぬいぐるみや、手作りのパンなどを持ち寄りました。
多くの参加者が熱心にノートを取っていました。

自分のイメージした色で撮ろう♪

撮影実習で前半の復習ができたら、色や光について学びました。初期設定ではまずオートホワイトバランスという機能を使って白い物を白く写します。佐藤先生はこのホワイトバランスをカラーフィルターのように使って、自分のイメージする色で写真を撮ることもできます。

「暖色系の色は温かみのあるホッコリとした印象に、寒色系の色はクールで爽やかな印象にしてくれます。積極的に色の効果を使って、自分のイメージを強めましょう」と佐藤先生。

次に光の選び方を学びました。テーブルフォトを撮影するときは、太陽光で撮影するのがオススメだそうです。さらに、身近な物を使った面白い撮影方法も先生が実際に撮影しながら教えていただきました。

「撮影機材を買わなくても、アイデア次第で家にある物が素敵に写ります。普段から“これを使ったら面白いかな?"とアイディアを探す癖をつけておくといいですよ」と佐藤先生。

レフ板はわざわざ買わなくても、段ボールに白い紙や丸めたアルミ箔を貼り付ければ簡単に作ることができます。
ライトボックスを光源に見立てて、レフ板の効果を学びました。レフ板に反射した光が影の部分を照らし、影をやわらげます。
スマートフォンのライトを使って撮影した不思議な印象の写真です。どのように撮ったのか、実際に見せていただきました。
三脚を使って、長いシャッター速度でスマートフォンの光を被写体が立体的に見えるように当てていきます。

参加者の方に感想を伺いました。

「いつもオートモードで撮っていたので、初めてボタンの機能を知りました」「大きなボケが作りたかったので、ぼかす方法が学べてうれしいです」「身近な物でもこんなに面白い写真が撮れるのが驚きました。写真って面白いですね」など、参加者の方は写真をキレイに撮るヒントをつかんだようでした。

最後にテーブルフォト入門講座を参加した方の作品をご紹介します。

Lavie 楽習カレッジの宮澤妃里さんの作品です。撮影機材:EOS 70D、EF-S 60mm F2.8 Macro USM
竹川香織さんの作品です。撮影機材:EOS M、EF 100mm F2.8 Macro IS USM
高橋みどりさんの作品です。撮影機材:EOS 6D、EF 100mm F2.8 Macro IS USM
愛甲晶子さんの作品です。撮影機材:EOS Kiss X7、EF 100mm F2.8 Macro IS USM

佐藤先生にお話を伺いました。

「キレイな写真を撮るために、どのように配置するか? 光の向きはこれでいいのか? と考えながら撮影すると写真はどんどん上達していきます。今日お伝えしたことは、テーブルフォト以外の撮影でも共通する大切なことです。これからの撮影に役立てていただけたらうれしいです」

本を読んで知っていることでも、実際に撮ってみるとできないことがよくあります。写真教室のよいところは、実際に撮影して先生からアドバイスを受けられ、先生のテクニックを目の前で学べることです。写真をもっと上手くなりたい、自分の撮った写真が今ひとつ物足りないと感じていたら写真教室に参加してみると面白いですよ♪

(2014/11/14)
加藤マキ子(ツナ☆カメラ)
1981年生まれ。写真編集者。カメラ書籍を手掛ける編集プロダクションで女性向けのカメラ雑誌や書籍を多数手掛ける。その後、実用書系編集プロダクションを経て、2013年に独立。『光と色の写真の教科書 〜ふんわりフォトもこっくりフォトも思いのまま〜』『まりこ先生が教える やさしい写真の教室』などの企画・編集を担当。ときに、撮影や執筆も手掛けることも。仕事が好きで、マグロのように止まらず常に全力疾走中!