編集後記

2021年6月25日

鈴木誠

前回の編集後記で長谷川刃物の段ボールのこを愛用する仲間を募ったところ、18名の方がAmazon経由でダンちゃんを購入、名乗りを上げてくださいました。レスポンスをありがとうございます。ダンちゃん以外に、刃がしまえるタイプの「物流くん」を選んでいる方もおり、聞けば弊社管理部でも段ボール開梱専門の「カイちゃん」が活躍していることを知りました。お世話になっております>長谷川刃物さん

さて、在宅勤務で食費が抑えられていることと、お出かけやレジャー欲が抑えられていることが相まって、お買い物は続きます。Fenderの「Mustang Micro」というギター練習アイテムです。これもご存知なかった方には是非オススメしたいのですが、品薄が続いていて現時点ではプレミア価格の出品しかないようなので(FenderのWebサイト直販価格は1万890円)リンクは自重します。私はデジマートで在庫を見つけてポチりました。

なおデジマートおよびギター・マガジンなどのリットーミュージックもインプレスグループでして、私を含む楽器好きの皆さまにおかれましては、引き続き「うっかりデジマートを見始めちゃって止まらない」というのをステイホームの楽しみにしていただければ幸いです。ありがとうございます。

で、Mustang Microの良いところですが、この製品はとにかく「スマホからBluetoothで曲を飛ばして、それに合わせてチョイ弾きする」に特化されています。ギターのアウトプットジャックにMustang Microを繋ぎ、Mustang Microにヘッドフォンを繋ぐだけ。スマホとはワイヤレスです。

Introducing The Mustang Micro | Fender Amplifiers | Fender

音色はデジタル処理なのが効いています。この手の製品は安価なミニアンプから取り出したようなシンプルなアナログ回路で、音色がひとつだけということも珍しくありませんでした。それが、アンプモデルは12種類、エフェクトも13種類が入っています。歪みもクリーンも、いろんな曲に合うようなオーソドックスかつイイ感じの音色が揃っています。音色はLEDの色で表示されるため完璧には覚えられませんが、なんとなく歪み量順に並んでいるし、よく使うあたりの並びは覚えてしまうでしょうから、いちいち対応表を見なくても問題ないと思います。

面白いのは、音色は豊富ですが、アンプのゲインコントロールがありません。これは斬新でした。しかしそれによって音色の微調整という、自宅でチョイ弾きするには些末なことに気を取られずに済むと言えます。EQも、1トーンのノブを回すような感覚で5段階。良いギタリストになるには、ギター側のコントロールを使いこなすのも立派な練習と捉えましょう。

例えば、ジミヘンを弾きたいけどワウがない、ファズも欲しい、チューナーぐらい入れてくれ、という考えもあるかもしれませんが、そういう時は普段のちゃんとした機材を使えばいいわけで。Mustang Microはとにかくシンプルで嵩張らず、手探りでも操作できるようなデザインになっているのが素晴らしいと思いました。

なお、USB Type-C端子ではMustang Micro本体の充電と、パソコンやiPad Proなどへの音声出力ができます。こうした1万円のお手頃アイテムでも、当然のようにUSB Type-C端子を搭載してくる時代なわけです。

手持ちのギターで検証したところ、Fender製品なのでストラトの舟形ジャックにも問題なく装着できるのはもちろん、Gibsonレスポールのサイドジャックや、Ibanez JSの少し奥まったサイドジャックでも大丈夫でした。Gibson SGなどのトップにジャックがあるギターでは、コントロールノブが近いと操作時にやや干渉が気になるかもしれません。しかしこれは、ユーザー側にいくらでも工夫の余地がありますから、全然いいです。