岡嶋和幸の「あとで買う」

461点目:モノクロプリントの色かぶりをチェック

コダック「カラーセパレーションガイド&グレースケール」

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムが沢山あります。この連載では、撮影や写真関連のアイテムを中心にその中身をお届けします。購入前の製品については使った感想や評価はありませんが、どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

コダック「カラーセパレーションガイド&グレースケール」

フィルムテスト用に購入したコダックのカラーチャートが今でも手元に残っているのですが、デジタルカメラに移行してからはDatacolorやCalibrite(旧X-rite)など他のメーカーの製品を使っています。でも退色や変色も特に見られずもったいないので、近年はインクジェットプリンターで印刷したモノクロプリントの色かぶりのチェックで利用しています。キヤノンの印刷ソフト「Print Studio Pro」「Professional Print & Layout」のパターン印刷機能での色補正値の判断でも便利です。

8インチと14インチの2サイズがラインアップされているのですが、販売価格は前者は6,100円前後、後者は9,300円前後と高くてびっくりです。昔はもっと安かったと思います。「Tiffen」というブランドから同様の製品が発売されていますが、こちらは4,800円前後と少しだけ価格が抑えられています。カラーチャートは使わないので、グレースケールのみ単体で販売されているとうれしいです。

色かぶりを補正する際の目安にするだけなので、ホワイトバランスを取るときに使用するグレーカードでも良いのですが、グレースケールの方が近い濃度で比較しやすくて便利。また小さめのチャートの方がプリントに重ねて見比べやすいなど取り回しが良いです。モノクロプリントの色かぶり補正については、デジタルカメラマガジンのプリント連載でいずれ取り上げるつもりです。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。