岡嶋和幸の「あとで買う」

435点目:トスカーナに魅了され情熱を注いだ作品集

中村ハルコ『光の音-pure and simple』

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムが沢山あります。この連載では、撮影や写真関連のアイテムを中心にその中身をお届けします。購入前の製品については使った感想や評価はありませんが、どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

中村ハルコ『光の音-pure and simple』

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好きな写真家の1人で、初めて知ったのは東京都写真美術館で開催された「日本の新進作家展vol.9 [かがやきの瞬間] ニュー・スナップショット」という展示でした。作品から放たれる光と色に魅せられました。

ところがこのときすでに他界されていました。その後この写真集を探し、ようやく中古品を手に入れたのですが、彼女の作品のファンである友人の誕生日にプレゼントしました。2008年発売なのですが新品を見つけるのは難しいでしょう。

現在の販売価格は1万2,500円前後で、中古品とはいえまた値段が上がったり、入手困難になるかもしれません。今月からカスヤの森現代美術館(神奈川県横須賀市)で「光の音 Part II- echo」というタイトルの写真展が開催されています。未発表作品が展示されているようなので楽しみです。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。