岡嶋和幸の「あとで買う」

227点目:歴史を知り、写真を読み解く能力を身に付ける

鳥原学「教養としての写真全史」

この連載では、カメラや写真関連のアイテムを中心に、Amazonの私のショッピングカートの中身をお届けします。とはいえ、いずれも購入前の商品なので、実際に使ってみた感想や評価などは特にありません。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、岡嶋和幸の日々の物欲をお楽しみください。

鳥原学「教養としての写真全史」

写真評論家の鳥原学さんの著書は136点目でも取り上げましたが、本書は撮影機材やメディアとともに変化してきた写真の役割についてまとめられています。記録の手段として始まった写真が報道や広告など活躍の場を広げ、芸術のいちジャンルとしての地位を築くまでの道筋をたどる内容です。販売価格は2,090円です。

商業カメラマンとしての仕事写真から、近年は私事写真のウエイトが大きくなった自分自身を振り返る意味でも読んでみたい1冊です。また、Amazonの商品ページでおすすめされた「写真のなかの『わたし』ポートレイトの歴史を読む」も興味深い切り口の写真史の本です。プロフィール写真の意味や役割の変化などを読み解く内容のようです。こちらはKindle版もあります。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。