クルマとカメラ、車中泊
精密な測定を可能にする0.01mmの世界:ノギスのすすめ
2025年5月10日 12:00
ほかにも春の夜空にはかみのけ座銀河団やらおとめ座銀河団などと呼ばれるものや、メシエ13という球状星団なるものがありまして、星景写真というよりは天体望遠鏡を使っての見どころ盛りだくさんなんです。宇宙の神秘を直接感じられる良さがあるんですね。Wikipediaを見てるだけでも楽しめますけど、ぜひご近所で公開天文台を探してみてください。やはり肉眼で見て感じることが1番です。
ここは岐阜県、保古の湖。空が赤いのは山の向こうに月が上がってきたから。こういうタイミングの空の美しさは格別です。そうしたこともその現場で感じてこそですよね。ぜひ訪れてみてください
先日仕事先での雑談の折り、ノギスの話になったんだけど意外とノギスを知らない方が多かったのできょうはノギスを話題にしてみたいと思うのです。そもそもこのページを読んでる方はノギスなんて知ってらぁって方の方が多いはずなので、知ってらっしゃる方は生暖かい目でみてやってください。
さてノギスとは物の長さを測る道具ですが、立体物や円、球など普通の定規では計りにくいものを計るのに便利な道具です。ジョーと言われる部分でものを挟むようにして測定します。
僕が使っているノギスは写真の3つ。一家に3本くらいあってもいいものですねえ。なんて嘘です。なんとなく増えてしまったんですが、1番下のシンプルなものを1番使っております。このシンプルなものは30年くらい前、父の道具箱から借りパクしたものなんですが、父亡きいま父の形見となりましたなあ。あ、借りパク時効ですよね?
測定部分を拡大した写真を見てください。スケールだけのシンプルなもの。機械式のダイヤルがついたもの。デジタル式のものですが、それぞれ0.05mm、0.02mm、0.01mm単位で測定できます。さすがデジタル細かく測れますね。
アマゾンでノギスを検索すると最近はほとんどデジタル式です。安いし、測定も細かいし良さげに思えるんですが、いざ使おうと思うと電池が切れていたりw そして測定単位が細かいがゆえ、ちょっとした力の入れ加減で測定値が変わるんですよねえ。僕がシロウトだからですが。100分の1のところは四捨五入すればいいだけかも知れませんが、いろいろ迷うんですよ。なので、結局使わなくなってしまいました。ダイヤル式はまずまずですが、ダイヤルの風防に傷がつかないようにとか、必要以上に気を使ってしまうのでこれはサブになりました。
そこで結局1番つかっているのが、標準式と言われるスケールだけのタイプです。ミツトヨのものです。もしお持ちでなかったらこのスケールだけのシンプルなものをおすすめしたいですな。父がいつ買ったものかはわからないんだけど、少なくとも30年はつかってるわけで、さすが日本製といったところです。ほかのおすすは日本製のシンワですね!
さて、スケールタイプのノギスには副尺、バーニヤなるものがついています。持ち手の部分についている目盛りですが、これによって1mm以下を測定できます。
バーニヤの目盛が本体のスケールの実線に重なったところを読みます。上の写真では本体5mmの線に副尺0の線が重なっているから5.0mmです。下の写真では副尺0の位置が5mmと5.1mmの間にあって、副尺の5の位置が本体スケールの実線に重なっているので、5.5mmということになります。便利ですね。
で、おまけなんですが、写真は天体望遠鏡のピント合わせのためのヘリコイドです。ここにバーニヤを貼り付けてピントの追い込みの際につかっています。望遠レンズで星を撮る時などにも使えますよ。インクジェットプリンターで目盛を出力して貼るだけです。
そして、ノギスでやっちゃいけないこと。ついやっちゃうんですがね。写真のように部材の端に沿わせて動かすとケガキ、つまり線がひけるんですが、これはやっちゃダメです。ジョーが減ってしまいますよ〜。
で、ケガキ用にはケガキノギスなんてのがあるんですね。ジョーの根元にローラーがついていて、本体先端にはケガキ用のバイスがついているので、目盛で部材の端からの距離を設定して、ローラーを滑らせるように線をひくんですね。なんにでも専用のものがあるもんです。
と、以上今回は知ってる人にはごめんなさい、ノギスの話でした。ノギスは車いじりでもパーツの大きさを測ったり、ネジの太さを確認したり、木工や金属加工でも使い所は多い測定器具です。カメラまわりでも最近はアルカスイスプレートの大きさや取り付けネジの長さの確認でよく使います。プレートを何種類も組み合わせて使うことが多いので、カメラを付けての確認だと危ないしね。あと、三脚のメンテナンスでも使っています。もし、持ってなかったら工具箱に加えておきましょうね!