クルマとカメラ、車中泊

車両の状況が把握できるOBD2アダプター

今回の1枚
神戸に出張、移動の途中。僕は関西方面に移動する際は概ね中央道を使う。まあ、途上に友人との天文台があるせいもあるが中央道の景色が好きだからかな。写真は長坂インターチェンジ付近。八ヶ岳が真正面に見えていいのだ。この他にも諏訪湖が綺麗に見えたりその先も中央アルプスを眺めながらの快適なドライブが続く。こんなふうに景色を眺めていると車窓がつまりシアターに思えてくる。座りながらにして、景色が移り変わってゆくさまが、運転することの楽しみだよなあと感じる時間なんだよね

そこで今日は長距離ドライブの友、OBD2アダプターを紹介しよう。

うーむ、またしても僕が買ったものはディスコンになっていたので代替品はこちら。

同じパッケージでたくさん商品が出ているがものによってAndroidのみ対応、iOSのみ対応、両対応など分かれているので買う時には気を付けてね。

さてOBDはOn Board Diagnosticsの略で車の自己診断機能のこと。そのコネクターや診断コードを統一したものがOBD2と呼ばれていて、現在生産されているほぼすべての車両に搭載されているそうだ。日本での搭載義務化は2006年だが、1996年にはアメリカで義務化されているので、アメリカへの輸出が大きなウェイトを占めてきたその時代の日本車にもほとんど搭載されていると考えて良いかな。

車の自己診断結果の解析はここで紹介している製品よりずっと高機能で高額なスキャナーで行うものだが、こんな簡易なアダプターでも僕ら一般ドライバーが自車の状態を簡易に把握するには十分なものだ。車にはさまざまセンサーが搭載されているがそれらセンサーのリアルタイムなデータをアプリに表示できる。ざっと並べるとエンジン回転数、車両速度、水温、O2センサー温度、吸気圧、ターボ負圧、加速度、使用燃料量などだ。アプリによってはいくつかのデータを記録保存して後からグラフ表示できる。

速度計はどの自動車にあっても必須のものだが、エンジン回転計(タコメーター)や水温計は省略されてしまっている車種やグレードもある。そうした車の走行状態を知るための情報を追加するものだ。

取り付けはチョー簡単。OBD2コネクターの位置は車種によって違うので整備手帳などで確認してほしいがエブリイの場合は運転席側ダッシュボードの下方裏側。運転席ドアを開けて外から覗き込めばすぐわかる位置だ。この端子にOBD2アダプターを差し込むだけ。

運転席側のダッシュボードを下側から見ています
これがOBD2の接続コネクター

あとはアプリをダウンロードして繋ぐだけ。アプリも何種類も出ているけれど僕が使っているのは以下なのだけれど正直これがベストかはわからないです。ごめんなさい。とはいえほとんどのアプリが無料なのでお試ししてみてください。

【アプリ】Car Scanner ELM OBD2

どちらも無料版。画面下に広告が入るやつね。App内課金で広告無しにもできます。

1:メータータイプ
2:リアルタイムグラフ
3:デジタル多項目表示

ともあれAndroidカーナビにデータ表示した様子がこれ。表示はかなり自由にカスタマイズできるので、写真のパターン以外にも運転パターンや気分に合わせて作っておくと良いかも。背景色も変えられるよ。

1のメータータイプは山道で気分は盛り上がるし、2のリアルタイムグラフでは同乗者を乗せた時のピッチングの少ない運転に役立つ。3は表示項目が多いので整備後のチェック用かな。

そして、便利かつ旅の思い出にもなる機能がこれ。データ記録。写真はiPadで記録したもの。

設定で自動記録をチェックしておくとアダプター接続から切断までを記録しておいてくれる。多くのデータが記録されているので、必要なデータのみを選んで表示する感じだ。マップ表示も同時に行えるので走行した場所と走行データをリンクして知ることができるのだ。タコグラフ的な使い方ができるんだね。

ちなみに写真は中央高速飯田インターチェンジ付近名古屋方面行き。ほぼ80km/hをキープして安全運転してることがわかるなあw

以上、お安いけれど実用的なカーアクセサリーOBD2アダプターなのであります。

そして最後に2つばかり注意点。

Android OSで使う場合は接続のたびにBluetoothの設定からOBD2アダプターを認識してバインドする必要があります。表示されたデバイスをタップすればOK。またマシンスペックが低いと接続できなかったり、接続に時間がかかるようです。iOSではこのバインド作業は不要です。概ねiOSの方が使用感がいいかな。

そして重要な注意点。このアダプターは使用していない時でも電力を消費しています。200mAhくらいのようだけど。少ないものだけれど、車を何日も動かさないでいるとバッテリー上がりの一因になります。今の車はセキュリティシステムなどでも駐車中に電力を使っているので、そこに上乗せになるんです。ちなみにうちのエブリイだと3週間エンジンをかけないとバッテリーは上がります〜。

最新の車ではバッテリーを上げてしまうと復旧にお金がかかったり厄介な手間があったりするので、検証実験はしないほうがいいですよw マージンを十分にみて10日に1度くらいはエンジンをかけましょう。

1962年東京生まれ。日本大学芸術学部卒業後、出版社マガジンハウス入社。社員カメラマンを経て2010年にフリーランスとなる。主に風景・星景を撮影し、星空の撮影は中学校で天文部に入部した頃からのライフワーク。ニコンカレッジで、星景写真講座を担当。星空に興味ある方は「こちら」へ