クルマとカメラ、車中泊

#09:いろんな「万が一」

今回の1枚
12月はまだ日暮れ直後に夏の星座が見えるけど、寒くなってくると夜露も厳しくなってくるね。この冬は星景タイムラプスを撮ろうかな

今日は万が一に備えて車に常備しているものを紹介する。万が一にも色々あるのでここで紹介するのは一部のもの。とはいえ、車の収納には限りがあるので、出かける目的によって積み替えたりするけれど、とりあえずは持っていっておこうといつも考えるアイテムたちだ。

ENORDリポバッテリー セーフティー 耐火バッグ

外形寸法は25×19×13cm

何をするにも電池が必要な昨今なんだけど、その多くはリチウム電池。知っての通りリチウム電池は発火・爆発のリスクが高い。ことにリチウムポリマー電池がそうだ。そこで耐火バッグを買った。

どれほど延焼を防いでくれるかは試したことがないのでわからないのだけれど、ドローンやラジコン用のリチウムポリマーバッテリーの延焼防止に随分前から売られているものだ。とりあえず安心感を買えることは間違いないね。

主に照明機材用のリチウムポリマー電池を入れた。あまりたくさん入れない方がいいように思う。モバイルバッテリーも入っている
車内に置くとこんな感じで大きさは手頃。リチウムポリマーバッテリーだけをまとめて入れておくことにした

プレシジョン プロ コヨーテ M HDG-72-009

※2024年1月18日追記:記事初出時に「防刃グローブ」と記載していましたが、製品仕様としては“防刃”ではないと判明したため、以下に修正を加えました。

最近購入した耐切創グローブ。刃物による創傷を防いでくれるものだ。仕事かプライベートかに関わらず出かける時には必ず手袋をするのだけれど、防寒を考えない場合は100円均一の手袋を愛用してきた。なくしちゃうからね(笑)。

こちらはAmazonで見つけて、何とはなしに買ったもの。防刃グローブだと思って購入したが、メーカーからの連絡によると厳密には『防刃』ではない『保護グローブ』だそうだ。だが実際に、期待していた保護性能の高さは実感していて、日曜大工中に早速、手のひらにドリルの刃を当ててしまったんだけれど、手に怪我はなし。手袋には少し傷が残ったけれど、使用に支障なし。フィット感も抜群で撮影から日曜大工、バイクに乗るときまで愛用している。

立体裁断に加え、関節部は薄くなっているのでフィットしながらも指先での細かい作業が可能だ。指先はスマホなどのタッチパネルにも対応している
販売ページには手の大きさの測り方がしっかり書いてある。それでも迷った場合はワンサイズ小さくとアドバイスされていて、その通りに買ってみた。抜群のフィット感
ENは欧州、ANSIはアメリカの規格。どちらも数字が大きくなると耐切創レベルが高い

DICプラスチック 折りたたみヘルメット IZANO2

折り畳んだ状態

そして折りたたみヘルメット! え?と思われるかもしれないけれど、仕事の撮影では工場や建設現場に立ち入ることもあり、カメラマン的にはマジ必需品です(笑)。

折りたたみヘルメットは、耐久性が低かったり組み立て方がわかりにくいものも多いのだけれど、これは組み立て簡単。組み立てた姿はなんとも普通なヘルメットであり、そこが良いのだ。

組み立て時はごく普通のヘルメットに見える
で。このヘルメットなんだけれど、作品撮影にも活躍するので、ほとんどいつも車に積んである。こんなような場所にも撮影に入ってゆくからだ。星景写真なので、夜にです。まず頭は守っておきませんと(笑)

BALANCE LAND ライフジャケット

で、これなあんだ? これも僕の撮影には必需品。種明かしをすると、膨張式のライフジャケットである。腰にさっと巻いておいて、万が一落水したら紐を引っ張る。すると炭酸ガスで浮袋が膨らむしかけだ。

ベルトの中に炭酸ガスボンベと浮袋が仕込まれている。お値段もリーズナブル

幸いこれを使ったことはないけど、一生使いたくないものの一つだねえ。残念ながら炭酸ガスボンベは飛行機に乗せられないので、離島や海外に持って行きにくいのは少々悩みのタネ。

こういう作品を撮りに行く時の必需品なのです。波が穏やかに見える日も千波万波などと言われ突然大波が来ることがあるのですよ。それで海に飲み込まれてしまった時の備えというわけです

とある離島の居酒屋で聞いた話。満月が美しい穏やかな凪の晩、岸壁に車を止め語らっていたアベックが車ごと突然の大波に呑まれて流され、間一髪岸壁の車止めに引っかかって九死に一生を得たという話を聞いた。夜も海へ撮影に行くと言ったら話してくれたことだけど、う〜ん、あれは本人の話だったのかなあ。ともあれ、海では一瞬たりとも沖から目を離しちゃいけないよと言われたこともずっと心に残っています。

1962年東京生まれ。日本大学芸術学部卒業後、出版社マガジンハウス入社。社員カメラマンを経て2010年にフリーランスとなる。主に風景・星景を撮影し、星空の撮影は中学校で天文部に入部した頃からのライフワーク。またドローンでの撮影や、国家資格の審査員も行なっている。コロナ禍の影響で拠点を九十九里に移してから、ネット通販、特にAmazonの利用機会が増加。ちょっとくらい評価が悪くても買ってしまう“密林の探索者”を自認している。